30代独身女性にふさわしい保険は?加入状況や選ぶときの注意点
30代の女性は仕事で責任ある役職に就いたり、結婚・出産を考え始めたりする方も多く、分岐点となる年齢とも言えます。ライフステージに合わせて保険の保障内容を考え直すのが大切ですが、若い頃に加入したまま内容を見直ししていないという方も多いのではないでしょうか。仮に同じ保険に加入していたとしても、年代によって必要な保障は異なります。
本記事では30代の独身女性にとって本当に必要な保険について詳しく解説します。
30代女性の生命保険への加入状況
まず、30代の女性の保険の加入状況を見ていきましょう。ただしここで紹介するデータはあくまでも30代女性の平均を示すデータであり、仕事の契約形態や家族構成は幅広いことに留意してください。
30代女性の生命保険への加入率*1
生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」(2019年公開)によると、30代女性の生命保険の加入率は82.8%でした。20代女性の加入率は59.9%で、20代から30代にかけて保険の加入率は高まることがわかります。
*1出典:生命保険文化センター『令和元年度「生活保障に関する調査」(令和元年12月発行)』
https://www.jili.or.jp/research/chousa/1320.html
https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r1/p182-188.pdf
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30代女性の平均的な保険料
30代女性の生命保険の年間払込保険料(全生保)は平均で151,000円となっており、月当たりの支払額は12,000円程度です。
30代独身女性におすすめの保険は?
30代の独身女性は、どのような保険に加入するのがいいのでしょうか。保険の種類や、それぞれの保険に加入する主な目的を紹介していきます。
医療保険
医療保険とは万が一病気やケガなどで、治療が必要になった際に医療費の負担を軽減させるための保険です。
医療保険には「終身タイプ(終身医療保険)」と「定期タイプ(定期医療保険)」の2種類があります。終身タイプは保障が一生涯続き、契約時から保険料が変わらないものをいいます。一方、定期タイプは一定の期間内であれば保障を受けられるというものです。保険期間には5年、10年などの年満了のものと、60歳、70歳など歳満了のものがあります。
保障期間が終了した場合は契約を更新すると保障を継続できますが、更新時の年齢などによって保険料が再計算されるため、更新するたびに保険料が上がっていく特徴があります。
医療保険には乳がんや子宮頸がん、卵巣がん、子宮筋腫のような、女性特有の疾病・疾患に備えた医療保障を設定している保険もあります。さらに不妊治療、妊娠や出産時の帝王切開による費用を保障してくれるものもあります。ただし保険によっては妊娠期間中に加入できない保険商品もあります。今後、出産を考えている30代独身女性はリスクに備えて早めに加入しておくのがおすすめです。
がん保険
がん保険とはがん(悪性新生物)に罹患した際にかかる医療費をカバーしてくれる保険です。医療保険は三大疾病を始めとした様々な病気に対して手広く保障しますが、がん保険はがんの治療に特化しているのが特徴です。
がん保険には主に、がんと診断された際に受け取ることができる「がん診断一時金(診断給付金)」、がん治療に対してもらえる「治療給付金」、がん治療の入院時に入院日数に応じて受け取れる「がん入院給付金」、がん手術で給付される「がん手術給付金」などが支給されます。
一般的に、がんの治療は他の病気と比較して高額になることが多く、公的医療保険制度だけでは賄いきれない費用も多く、自己負担費用が大きくなることも考えられます。またがん治療に有効とされる先進医療の中には保険適用外のものも多くあります。高額療養費制度を利用する方法もありますが、治療費がかさむリスクに備えて、がん保険に先進医療特約を付帯させると、このような高額の医療にも対応できます。
厚生労働省の調べ*2によると、女性特有の疾病である乳がんの罹患率は年代別に見ると30代前半から急増し、45歳から49歳にピークを迎えるといわれています。他のがんと比較しても若い年代の乳がん罹患率は高いと言えるので、30代のうちに早めに加入しておくと安心でしょう。
*2https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000942181.pdf
就業不能保険
就業不能保険とは、病気やケガで長期間働けなくなったときの経済的リスクに備える保険です。万が一、長期間働けなくなると収入が減少し、生活費や治療費などの支払いができなくなる恐れがあります。そのようなリスクに備える保険が就業不能保険なのです。
就業不能保険に加入すると、被保険者が所定の就業不能状態となったときに一時金や年金、毎月といった形で、就業不能給付金を受け取ることができるのです。
30代になると、将来のライフイベントに合わせて貯蓄を始めている方も多くいることでしょう。仮に長期間働けなくなると、せっかくの貯蓄に手を付けざるを得ない可能性もあります。大切な預貯金を守るためにも、30代の独身女性にとって就業不能保険は必要であると言えます。
個人年金保険
年金には公的年金といわれる国民年金や厚生年金がありますが、公的年金に上乗せして加入する私的年金があります。個人年金保険は、この私的年金の一つです。
基本的に個人年金保険は、契約時に保険料の払込期間と受け取り開始の年齢を定め、一定期間、または一生涯にわたり毎年、一定額を受け取ることができる年金型の保険です。
個人年金保険は貯蓄型の保険で、若い頃から加入しておくと毎月の保険料が安くなるほか、より若い方のほうが一般的に解約返戻率も高くなるというメリットがあるため、30代独身女性は将来を見越して早めに加入しておきたい保険です。
死亡保険
死亡保険とは加入者が死亡あるいは高度障害状態になった際、加入者の家族に保険金が支払われる保険です。死亡保険は大きく分けて3つのタイプがあり、基本的に掛け捨て型の「定期保険」、貯蓄性があり保障が一生涯続く「終身保険」、保障期間が一定で貯蓄性のある「養老保険」があります。
終身保険や養老保険のような貯蓄型保険に関しては、加入者が亡くなったときに死亡保険金を葬儀費用に充てたり、途中で解約して解約返戻金を資産形成のために使ったりすることもできます。また養老保険では満期保険金を年金のように受け取り、老後資金とすることも可能です。
一般的に死亡するリスクは年齢に比例して高くなります。健康状態が良く、年齢が若いうちに加入した方が保険料を安く抑えることができます。30代独身女性で、将来の老後資金を今から少しずつ確保したい、あるいは今後家庭を持つことを考えている方は、万が一自分が亡くなったときに配偶者や子どものその後の生活の負担をかけないためにも、早めに死亡保険の加入を検討しましょう。
団体信用生命保険
団体信用生命保険とは一般的に「団信」と呼ばれる住宅ローンに特化した保険です。マイホームを購入する際、住宅ローンを組む方は多くいますが、返済中に契約者に万が一のことが起きると、残された家族に住宅ローンの負担がのしかかることが考えられます。
団体信用生命保険とは、ローン返済中に契約者が死亡した際に住宅ローン残高がゼロになる仕組みの保険のことです。団体信用生命保険にも様々な種類があります。既婚者だけでなく、独身者でもマンションの購入を考えている場合は、自分に合った団体信用生命保険に申し込みましょう。
30代独身女性が保険に加入する際の注意点
30代の独身女性に向いている保険は様々ありますが、すべての保険に加入することは経済面で難しいものです。そこで、ライフプランやライフステージに応じて、30代の独身女性が本当に必要な保険は何であるのか優先順位を決めることが大切と言えます。ここでは30代の独身女性が保険に加入する際のポイントと注意点を解説します。
ライフステージの変化を考慮する
30代は多くが転職や結婚、出産などのライフイベントを経験します。同じ30代の女性であっても、ライフステージによって必要になる保険や保障額は変わります。一度保険に加入したからと安心するのではなく、ライフステージの変化に応じて保険の保障内容に過不足がないか、定期的に見直すことが大切です。
自営業を営んでいる場合保険に加入すると良い
自営業の方の場合は、会社員に比べて保険はとても重要です。それは、公的年金などの保障が、会社員と比べて少ないからです。たとえば病気やケガで働けなくなった場合、会社員の場合は有給休暇や傷病手当金でカバーできますが、自営業の方の多くが加入する公的医療保険の国民健康保険には傷病手当金の制度がありません。
日々の生活費や税金に加えて、病気で入院すると入院費用や入院中の食事代、差額ベッド代など、自己負担が多額になり、家計負担の総額は平常時よりも非常に大きくなることが予想されます。
また会社員の多くは、国民年金に加えて厚生年金に加入しており年金が2階建てで準備されていますが、自営業の方は国民年金のみに加入しているケースが多く、老後の生活という観点では不安が残ります。
さらに、自営業の方が万が一亡くなった場合、会社は立ち行かなくなり、収入が途絶えてしまうことも考えられるでしょう。会社を継続させるため、あるいは残された家族のその後の生活を守るためにも死亡保険は非常に重要です。
このような理由から、就業不能保険や個人年金保険、死亡保険は公的保障が手薄になりがちな自営業の方に向いた保険と言えます。
30代独身女性だからこそライフスタイルに合った保険を見直したい
30代は独身女性にとってライフステージが変化しやすい年代であり、それに合わせて本当に必要なものを見極め、保険加入・保険見直しを検討したいものです。しかし、保険の商品は数多くあり、最適な保険を選ぶのは容易なことではありません。
そこで、専門家である保険代理店を利用する方法がおすすめです。
ソナミラでは保険の無料相談サービスを行っています。保険代理店で複数の生命保険会社の商品を取り扱っているため選択肢が豊富で、迷った際はコンシェルジュが一人ひとりの希望に沿ったプランを提案・サポートしてくれます。保険選びに悩みを持つ方にとっては、大いに参考になるでしょう。
また保険などの金融商品の選び方をはじめ、お金やライフプランに関する相談ができるのも魅力の一つです。オンライン相談、店舗窓口での相談が可能で、近くに店舗がない方でも気軽に保険相談をすることができますよ。
ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第 1010号