投資詐欺の見分け方と対策
近年、投資への関心が高まるにつれて、投資詐欺の被害も増加傾向にあります。投資詐欺に遭うと、多額のお金を失い、人生が大きく変わってしまうかもしれません。そこで今回は、悪質な投資勧誘の手法や予防策についてわかりやすく解説します。
投資詐欺とは
投資詐欺とは
投資詐欺とは、架空の投資話や高配当、元本保証といった虚偽の事実で勧誘し、お金をだまし取ろうとする行為全般を指します。投資詐欺の手口は多種多様で、時代により手口や商材がどんどん変化しています。
投資詐欺の例
投資詐欺には「ポンジ・スキーム」という詐欺の形があります。
「ポンジ・スキーム」では、投資目的で集めた資金を運用せず、後から参加した新しい出資者の出資金を、以前から参加している出資者に「配当金」と偽って渡します。もち逃げすることが前提のスキームです。
「ポンジ・スキーム」で多い誘い文句は「未公開株の購入」です。
「これから新規事業を始めるので、今から買っておけば確実に儲かる」などと言って、虚偽の未公開株をすすめるやり方です。
「未公開株の購入」を誘い文句に騙す場合、「劇場型」という犯罪方法を取る場合があります。
「劇場型」では、個人をだますために複数の悪質業者が共謀し、役者のようにそれぞれが登場人物を演じます。
【ポンジ・スキームを劇場型で行う未公開株詐欺例】 Aさんから、X社の未公開株の購入を勧められ、さらにAさんと共謀したBさんから「X社の未公開株がほしいが購入する権利がないので、代わりに購入してほしい」と依頼される。 しばらくは配当金をもらえるが、ほどなくしてX社は倒産。AさんBさんはすでに逃亡した後で連絡がつかない。 |
未公開株だけでなく、仮想通貨でもポンジ・スキームが使われる場合があります。
投資詐欺の勧誘ルート
投資詐欺というと、直接訪問や電話で勧誘されるものというイメージがあるかもしれません。しかし最近では、SNSや広告を使った勧誘ルートもふえています。
SNSや広告を介し、インパクトのあるメッセージやクリックしたくなるキャッチコピーで誘ってくるため注意が必要です。
投資詐欺を見抜くためのポイント
「絶対に儲かります」
株式や債券、投資信託といった金融商品は、経済情勢によって利益が出たり、損失が発生したりします。絶対に儲かる投資はありません。「絶対に儲かる」と言われたら、投資詐欺と考えてよいでしょう。
「元本保証です」
元本保証で資金を集めることは、銀行など限られた金融機関の預金などでのみ認められています。認可を受けていない金融機関が、不特定多数の出資者に対して元本保証をする行為は出資法違反、違法行為にあたります。
「今、決めてください」
「今、決めてください」「今決めないとチャンスを失います」などと言って契約手続きや購入を迫り、時間的な余裕を与えないのは、ゆっくり考えたり、もち帰ってほかの人に相談させたりしないためです。早急に決断を迫られたとしても、それに従うことは避けましょう。
「あなただけに紹介しています」
リスクがなく確実に大きな利益が出る投資商品はありません。また、仮に有利な商品があったとしても、会ったばかりの人に教えることはないでしょう。「あなただけに特別に紹介しています」と言われても、自分だけが知っている「うまい商品」はないと冷静になりましょう。
投資詐欺に遭わないために
登録済みの金融商品取引業者かを確認する
金融商品を販売するには、金融庁の免許や登録・許可などが必要です。金融庁のホームページでも確認できるため、怪しいと思ったら必ず確認しましょう。
知人や友人からの勧誘であっても冷静に対応する
知人や友人からの依頼なら断れないというところにつけこんで、契約や購入を迫る悪質な業者もいます。知人や友人からの勧誘でも、不安を感じたらすぐに申し込み手続きや購入をせず、冷静に判断しましょう。
即決は避け、情報を収集したりまわりの人に相談したりする
金融商品の提案を受けた場合は、即決せずに一旦もち帰りましょう。その業者が金融庁の免許や登録・許可などを受けているかを確認し、金融商品についても情報を収集することが大切です。自分だけで判断せず、金融に詳しい人に相談し、落ち着いて対応しましょう。
投資詐欺の相談窓口に相談する
悪質な業者との関わってしまった、その疑いがあるというときに周りに相談できる人がいなければ、以下の相談窓口に問い合わせてみましょう。すでに関連する情報があれば、アドバイスを受けられることもあります。
▼参考資料
投資詐欺かも、と思ったらすぐに相談しましょう
▼参考資料
投資詐欺にご注意を 気をつけるべき6つのポイント。相談窓口もご紹介。(政府広報オンライン)
ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第 1010号