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【2023年も値上げが直撃!】家庭への影響は?

目次

2022年は円安や原料・原材料の価格高騰、ウクライナ侵攻の影響などを受け、日常に関わるさまざまなものの値上げが実施されました。多くの人が値上げによる家計負担の増大を実感しているのではないでしょうか。 また2023年も引き続き、2022年を上回る値上げが検討されています。今回は具体的な値上げの状況と、今後の家庭への影響をひも解きます。

2022年の値上げによる負担増を感じている人は6割

2022年の値上げによる負担増を感じている人は6割


2022年の物価高は4月頃から顕著となりました。各種食材の原料となる輸入小麦の1トンあたりの政府売り渡し価格が、2021年10月期は61,820円だったのに対して、2022年4月期には72,530円。半年で約2割も上昇したのです。

さらにその後、少しずつ価格が上がり続けていた食用油、大豆、砂糖などの主原料系の食材についても、価格上昇の影響を加工食品など商品本体の価格に反映させる動きが活発化。6月以降は毎月1,000品目を超える商品が値上がりを見せるようになり、10月には過去最多となる6,700品目以上の食料品が値上げされました。総務省が発表した10月の消費者物価指数※は、前年比3.6%プラスという約40年ぶりの高水準となっています。

※消費者物価指数…全国の世帯が購入する家計に係る財およびサービスの価格などを総合した物価の変動を時系列的に測定するもの

こうした物価高の原因には大きく分けて2つあります。1つはロシアによるウクライナへの侵攻です。戦争により両国が生産する小麦などの穀物、エネルギー資源の供給が滞るとの不安感から価格が高騰。その影響が日本にもおよびました。

もう1つの原因は急速に進んだ円安です。円安が進むと輸入品を購入する際により多くの円が必要となり、原油や各種輸入食材・食料品の値段は高騰します。

2022年11月に日本インフォメーション株式会社が行った調査(n=960,全国の20代~60代の男女が対象)によると、物価高について「実感する」と回答した人の割合は61.3%、「やや実感する」とした人が25.8%と、8割以上が影響を受けていると感じています。

2023年1月~4月の値上げの動向

2023年1月~4月の値上げの動向


2022年中に値上げが生じたのは、食品だけでも20,000品目以上に上りました。しかしこの傾向は2023年に入ってからも続く見込みです。

1月だけでも、主要メーカーによる以下の品目の値上げが行われています。

  • スパゲティ
  • てんぷら粉
  • あんぱん
  • シリアル
  • サラダドレッシング
  • ティッシュ、トイレットペーパー
  • 文房具のファイル
  • タイヤ
  • うまみ調味料
  • ガス料金(東京など)

さらに2月~4月にかけては以下の食品などが、軒並み数%~30%ほど値上がりすると見られています。

  • 酒類
  • 家庭用冷凍食品
  • アイスクリーム
  • 醤油、だし醤油
  • つゆ・たれ・ポン酢
  • 飲用酢
  • 味噌・即席味噌汁
  • トマト加工品
  • だしの素
  • 削り節
  • 水産加工品
  • 缶詰
  • ふりかけ
  • ソース類
  • 菓子類
  • 片栗粉
  • 麺類
  • チーズ
  • コーヒー飲料
  • 納豆・豆腐類

2023年の値上げによる家庭への影響

2023年の値上げによる家庭への影響


2023年に入ってからも、食料品を中心に値上げが続く見込みですが、具体的に家計においてどの程度の負担増になるのでしょうか。

みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社は、政府による物価高対策が行われた場合、2023年度の負担増額は全体平均で39,750円ほどになると試算しており、2022年度の負担増額96,368円と比較すると低めの数値です。つまり、2023年度も物価高による影響で家計負担が増えるのはほぼ確実ですが、2022年度ほどの負担増にはならないと予想されているわけです。

ただし、この予測値は政府が効果的な物価高対策を行ったと仮定した場合です。電気代・ガス代の抑制対策、燃料油価格の激変を緩和する措置、輸入小麦の政府売り渡し価格への抑制対策などがしっかりと行われれば、2023年度の物価高は2022年度よりも緩やかになります。しかし、もしこうした対策が効果的に行われなかった場合、2023年度における負担増額は75,515円になるとも試算されています。

続く物価高…各家庭では節約で対策を

続く物価高…各家庭では節約で対策を


このように、ロシアによるウクライナ侵攻、円安などが引き金となった物価高は、2023年も続く見込みです。2023年1月に、東京電力と北海道電力が値上げを国に申請したことも大きな話題となりました。続く物価高への政府の対策には、今後高い注目が集まりそうです。

各家庭でも、節約を心がける必要性を多くの方が感じているのではないでしょうか。この機会に、節約とあわせて投資や資産運用、保険など、お金の使い方も一度見直してみると良いでしょう。

  • ソナミラ編集部さん

    「健康で豊かなミライにソナえる」をコンセプトに、マネー・ライフデザインをテーマとしたコンテンツを発信しています。 あなたの可能性を広げるため、読んでためになったと思える記事の制作を心掛けています。

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