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知って得する! トイレやお風呂、キッチンの節水に役立つアイディア10選

目次

家庭のトイレやお風呂、キッチンなどで使う水の使用量は、少しの工夫で、年間数千円~数万円の節約が見込めるでしょう。家庭の節水に役立つ、誰でも取り組みやすいアイディア10選をお伝えします。

水の使用量が多い場所は風呂・トイレ・キッチン

水の使用量が多い場所は風呂・トイレ・キッチン


近年、水洗便所の登場や生活様式の変化に伴い、1人あたりの水の使用量は大きく増加しました。家庭だと、1日に使う1人あたりの量は約200リットル強と言われています。

令和2年度生活用水実態調査によると、世帯人数別の1か月あたりの平均使用水量は次のようになっています。

世帯人員

使用水量

1人

8.1㎥

2人

14.9㎥

3人

19.9㎥

4人

23.1㎥

5人

27.8㎥

6人

34.1㎥

出典:東京都水道局『令和2年度生活用水実態調査』

また、家庭用水(調理や洗濯など家庭で使用される水)が多く使われる場面は、風呂・トイレ・炊事と判明しています。

家庭用水の使われるタイミング

割合

風呂

40%

トイレ

21%

炊事

18%

洗濯

15%

洗面・その他

6%

出典:東京都水道局 『平成27年度一般家庭水使用目的別実態調査』

つまり、風呂・トイレ・キッチンでの節水が効果的だとわかります。

節水の効果は、家庭の水道料金を下げるだけではありません。水の供給や下水処理にはたくさんの電力が使われますが、節水することにより社会全体での節電につながります。

節水は家庭での節約に加えて、環境を守る大切な行動になります。

1リットルあたりの水道料金は0.2円前後

1リットルあたりの水道料金は0.2円前後


1リットルあたりの水道料金は、住んでいる市区町村によって単価が異なっています。地理的要因や人口、地域ごとの需要の違いによるものです。

全都道府県を平均すると、1リットルあたりの水道料金は約0.2円になります。お住まいの地域の水道料金が知りたいときは、各自治体の水道局へ問い合わせてみましょう。

例をあげて試算してみます。

食器洗いで水を5分間流しっぱなしにすると、使用量は約60リットルです。1リットル0.2円で考えると12円、1年続けると4,380円になります。湯船に毎日200リットルためると仮定すると、1年間で14,600円です。

この計算だと、食器洗いと風呂だけで年間2万円近くかかることになります。

しかし、食器洗い中の出しっぱなしや風呂水の節水を意識することで、年間数千円ほどの節約が可能です。他の場所も合わせれば、より大きな効果を得られるでしょう。

次の表は総務省の家計調査における、世帯あたりの1か月の上下水道料の平均金額です。節水の基準として参考にしてください。

世帯別

月の平均水道料金

単身世帯

2,211円

2人以上世帯

5,365円

総世帯

4,242円

出典:家計調査(2021年度)『一世帯あたり1か月の収入と支出より』

風呂の節水アイディア3選

風呂の節水アイディア3選


最も水の使用量が多い風呂の節水アイディアとして、「湯船に水を入れすぎない」「残り湯をほかのことに使用する」「節水シャワーヘッドを取りつける」の3つを紹介します。

湯船にお湯を入れすぎない

湯船にためるお湯は、人が入っても溢れすぎない程度にとどめましょう。溢れる分のお湯がもったいないことに加え、温度上昇に必要な熱量が増加し、電気代・ガス代もかさみます。

自分や家族が湯船に浸かるとき、どれくらいの水量で十分に肩まで浸かれるのか事前に調べておくとよいでしょう。水をためるときは音が鳴るブザーやタイマーなどを利用することで、入れ過ぎを防げます。

また、水入りの2リットルのペットボトルを湯船に入れて、かさ増しする方法もあります。ペットボトルの中の水は適度に入れ替えましょう。

定期的に半身浴を取り入れるのも効果的で、約20~30%の節水につながるとされています(TOTO株式会社の試算)。節約しつつ、半身浴の効能である美肌効果やむくみ改善が期待できます。

残り湯をほかのことに使用する

残り湯をほかのことに利用する節水方法は有名です。残り湯の使い道として考えられるのは次の通りです。

  • 洗濯(すすぎではなく洗いで使う)
  • 掃除
  • 打ち水
  • 庭の水やり
  • 洗車

雑菌の繁殖を防止する観点から、洗濯に使用する場合はその日のうちに使い切りましょう。

ただし、トイレタンクでの使用はNGです。細かいゴミや汚れの影響で、トイレタンクが故障する可能性があります。

節水シャワーヘッドを取り付ける

節水シャワーヘッドとは、シャワーからの吐水量を減らすために、節水版の穴を小さくしているヘッドのことです。シャワーに取り付けて水の使用量を減らすことで、水道代やガス代の節約につながります。

購入するシャワーヘッドは、水量調整ができるタイプや洗いやすい構造のものがおすすめです。購入前には、自宅のシャワーに取りつけられるか事前に確認しておきましょう。

またシャワーヘッドに頼りすぎるのではなく、体を洗うときは小まめに止める、湯船のお湯を利用して体を流す、といった意識をもつことも大切です。

トイレの節水アイディア2選

トイレの節水アイディア2選


トイレの節水アイディアとして、「トイレを節水型にする」「適切な水の量で流す」の2つがあげられます。

トイレを節水型に変更する

節水型トイレとは、使用する水が抑えられているタイプです。

流れる水の量が1/2〜1/3で済むものや、自動洗浄機能や除菌水などでトイレを清潔に保ち清掃・洗浄の回数を少なくできるものがあります。

ただし、節水型トイレの導入には、初期費用がかかったり賃貸の場合は難しかったりする場合もあるので注意が必要です。

適切な水の量で流す

トイレの二度流しを避けたり、洗浄レバーの大小を正しく使い分けたりするだけでも、水量に大きな差がでます。小レバーと大レバーでは、2~3リットルほど水量が変わると言われています。

使用時や清掃時には意識しましょう。

ただし、節水としてトイレタンクの中へ風呂の残り湯を入れ、流し水の代用とするのはNGです。トイレタンクは正確な設計に基づいて構成されており、イレギュラーなモノが入ると正常に作動しなくなります。

キッチンの節水アイディア3選

キッチンの節水アイディア3選


キッチンの節水アイディアとして、「食材・食器の洗い方を見直す」「蛇口に節水コマを取りつける」「調理器具や調理方法を改善する」の3つを紹介します。

食材・食器の洗い方を見直す

食材や食器を洗うときに、5分間水を出しっぱなしにすると約60リットルにも上ると先ほど解説しました。必要なときだけ水を使うようにしましょう。

食材や食器を洗うときは、次のことを意識してみてください。

  • 食器の油汚れやその他の頑固な汚れがあるときは、あらかじめ拭き取ったり水に漬けておいたりしておく
  • 洗い桶の中に洗剤水をためて使う
  • 汚れの少ない食器から洗い、洗剤のすすぎが少なくなるようにする
  • 食材はボウルにためた水で洗う
  • 洗剤を使いすぎない

可能であれば、食器洗い機の導入もおすすめです。近年の食器洗い機は性能も上がっており、効率的な洗いによる水道代・電気代の節約につながります。初期費用はかかるものの、ランニングコストを考えるとトータルで安く抑えられる可能性があります。

節水コマなどを取りつける

節水コマとは、水道のハンドルの中にあるコマを特殊な形状にし、水を出す量を抑える仕組みです。過度な吐水を防止できます。

また、水道の蛇口につけて水量を調整できるタイプのキッチンシャワーヘッドでも、同様の効果を得られます。

調理器具や調理方法を改善する

調理器具や調理方法の見直し・改善を行うことで、節約になる可能性があります。

たとえば、食材を茹でるときはアクが少ないものから茹でることで、その茹で汁を捨てずに別の食材の調理に使えます。また、圧力鍋を使って調理時間を短縮することで、ガス代や電気代といった水道代以外の光熱費を節約できるでしょう。

洗濯機・洗面所の節水アイディア2選

洗濯機・洗面所の節水アイディア2選


節水に取り組む際は風呂・トイレ・キッチン以外にも、洗濯機や洗面所で使用する水の量は無視できません。洗濯機と洗面所で使える節水アイディアを2つ紹介します。

水の使用量を減らせる洗濯機の使い方を確認する

洗濯機は搭載されている機能を活用することで、普通の使い方よりも節水につながる可能性があります。たとえば汚れが少ないものは、お急ぎモードなどが利用できます。ただし、汚れ具合や季節によっては汚れ・匂いが落ちきらないこともあるので注意が必要です。

もし洗濯機に残り湯洗濯機能がついているときは、前述した風呂の残り湯を利用するときに使いましょう。残り湯は、事前に細かいゴミは取り除いておいてください。なお洗濯機に給水ホースがついてないときは、バスポンプやバケツで移動させる必要があります。

洗面所での水の流しっぱなしを防ぐ

洗面・手洗いで水を1分間流しっぱなしにすると、約12リットルもの水が使用されることになります。毎日使う場所だからこそ、節水の意識を持って流しっぱなしを防ぎましょう。

洗面所で使える具体的な節水アイディアは次のとおりです。

  • 歯磨きのときなど口をすすぐ場合はコップを使う
  • 洗顔のときは桶などに水をためて行う

節水意識を身につける方法

節水意識を身につける方法

節水意識を持ったり節水を実施したりする人は6割強にのぼります(ミツカン水文化センターの水に関わる生活意識調査)。意識さえ持てれば、どの家庭でも自然に取り組めるはずです。ここでは、節水意識を身につける方法を解説します。

1日の行動を振り返り無駄な水の使用を見直す

具体的な行動や節水グッズを購入する前に、1日の行動を振り返って「いつ・どこで・どのタイミングで無駄な水が使われているのか」をチェックしましょう。

問題点を可視化して優先順位をつけたあと、節水効果の大きい場所から取り組むことで、効率的な節水につながります。

また、問題点を具体化すると、家族へ注意喚起するときに説得力を持たせられます。概算で水道料金を数値化し、「流しっぱなしを止めると〇〇円が浮いて、▲▲(欲しいもの)が買えるよ」と説得するのもおすすめです。

節水グッズ・機器をチェックしてみる

記事内で紹介したシャワーヘッドや節水コマ以外にも、家庭で使えるさまざまな節水グッズや機器が存在します。ご家庭にピッタリのモノがあるかチェックし、購入を検討してみてください。

導入に初期費用が大きくかかるグッズ・機器であっても、ランニングコストを考慮するとおトクになるケースは多々あります。どのようなグッズや機器があるか調べるうちに、節水のモチベーションも上がってくるはずです。

子どもにも節水の大切さを教える

子どもに節水を呼びかけても、「なぜ節水が必要なのか」「何をすればよいか」を、子ども自身がいまいち理解できないケースがあります。子どもにも節水の大切さや具体的にすべき行動について、しっかりと説明してあげましょう。

「ペットボトル何本分が無駄になる」「水は限りある資源だから未来のお友達のために」といった、ストーリーつきで説明するのがおすすめです。

家庭内で節水ルールを決めるときは、子どもでも何をすればよいのかわかるよう、具体的に設定することが大切になります。

ルールを守れたら、節約できた水道代で何か買ってあげるなど、ご褒美を用意するのもよいでしょう。

節水のアイディアで水の使いすぎを防止しよう

節水のアイディアで水の使いすぎを防止しよう


ほんの少しの工夫によって長期的な節水につながり、家庭の水道代を大きく削減できる可能性があります。浮いたお金を家族とのご褒美や便利グッズなどに使えれば、毎日の生活がより豊かになります。

節水の大切さ・具体的な効果を知ることで、自身やご家族全員が目的意識を持って積極的に取り組めるようになるはずです。今回お伝えしたアイディアが、節水のヒントになれば幸いです。

▼参考資料

  • ソナミラ編集部さん

    「健康で豊かなミライにソナえる」をコンセプトに、マネー・ライフデザインをテーマとしたコンテンツを発信しています。 あなたの可能性を広げるため、読んでためになったと思える記事の制作を心掛けています。

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ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者  関東財務局長(金仲)第 1010号