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光熱費の平均は? 1人暮らし・ファミリーの平均と節約方法

目次

1世帯あたりの平均光熱費はご存知ですか? 物価高騰が叫ばれている昨今、1円でも節約して家計を助けたいですね。光熱費は毎月決まった金額なので半ば諦めがちですが、実は光熱費こそ節約のヒントが満載なのです。こちらでは光熱費の節約に役立つ情報をご紹介します。

世帯別と光熱費の現状

世帯別と光熱費の現状
1人暮らし、2人暮らし、および4人世帯における標準的な世帯での平均的な光熱費を紹介します。ここで言う光熱費とは電気・ガス・水道の生活に欠かせない利用料金のことを言います。

1人暮らしの光熱費

1人暮らしにおける1か月あたりの光熱費は以下の通りです。

電気代

 5,482円

ガス代

 3,001円

上下水道代

 2,248円

その他(灯油など)

 651円

出典:2021年 総務省 統計局「家計調査」

2人暮らしの光熱費

2人暮らしにおける1か月あたりの光熱費は以下の通りです。

電気代

9,183円

ガス代

4,330円

上下水道代

4,344円

その他(灯油など)

1,311円

出典:2021年 総務省 統計局「家計調査」

1人暮らし、2人暮らしの光熱費がわかったところで、最も一般的な4人世帯の光熱費を紹介します。

4人世帯の光熱費

4人世帯における1か月あたりの光熱費は以下の通りです。

電気代

11,376円

ガス代

4,882円

上下水道代

6,465円

その他(灯油など)

754円

合計

23,477円

出典 :2021年 総務省 統計局「家計調査」

1年間では、23,477円×1年間(12か月)=281,724円で、決して見逃せない費用です。

上の表を基にした、4人世帯の光熱費の内訳の割合は以下のグラフの通りです。電気代が
48.5%と最も高く、電気代の節約こそ節約のカギを握ると言えるでしょう。

1世帯の光熱費の内訳

出典:2021年 総務省統計局「家計調査」4人世帯の光熱費より筆者作成

光熱費はこれからも上がり続ける?

光熱費はこれからも上がり続ける?


最近、円安の影響で輸入コストが高騰しています。当然、火力発電コストも値上がりしています。これからの値上がり幅までは断言はできませんが、今後も値上がり基調は続きそうです。

実際どれぐらい値上がりしてきた?

電気料金の算出項目のひとつである、燃料費調整額を一例に最近の単価の推移を解説します。

燃料費調整額は必要な燃料の価格変動を料金に反映させています。燃料費調整額は毎月変動するので、過去の推移を確認するのに有効です。

一般家庭は「低圧電力」を使用していますので、代表的な電力会社の低圧電力の過去の推移を紹介します。この図表からわかるように、燃料費調整額の単価は近年上昇傾向となっています。

東京電力(株)の燃料費調整単価の推移


出典:一般社団法人 エネルギー情報センター 新電力ネット 高圧における燃料費調整単価より筆者作成

光熱費の節約方法

光熱費の調整方法

ここまで世帯別の光熱費の平均額と、今後光熱費が値上がりする可能性が高いことを紹介しました。
ここでは今すぐできる節約方法と抜本的な節約方法を電気・ガス・水道の順で紹介します。

光熱費の節約方法その1:今すぐできる対策

光熱費の節約方法として、今すぐできる対策は以下の通りです。難易度は比較的低めですが、数多くの対策をこまめに実施することで効果が得られると言えます。

項目

節約方法例

効果

電気代

1.エアコン温度調節
2.エアコンフィルター掃除
3.照明の照度調節
4.冷蔵庫内温度調節
5. テレビの画面輝度調節
6. コンセントをプラグから抜く

1.夏、2°C上げると1.6~5.4%節電
2.0.6~1.9%節電
3.照度を下げると2.5~3.9%節電
4.強を中にすれば1.2~1.8%節電
5.省エネモードで1.8~3.0%節電
6.待機電力ゼロで0.5~0.8%節電

ガス代

1. お風呂の追炊き中止
2. シャワー時間短縮
3. ファンヒーター使用削減

1. 1回少なくすれば年間38.2㎥削減
2. 45℃を1分短縮すれば年間12.78㎥削減
3. 1日1時間使用時間短縮で年間12.68㎥削減

上下 水道代

1. 食器洗い乾燥機を使用
2. シャワー時間短縮
3. お風呂の使用頻度を下げる
4. 洗濯物はまとめて洗う

1. 手洗いの場合より年間36.65㎥削減
2. 1分短縮すれば年間4.38㎥削減
3. 毎日の浴槽満タンを2日に1回にすると年間約6,000円節約のケースあり
4. 6㎏容量の洗濯機に4割投入2回洗濯より 8割投入1回洗濯の方が年間16.75㎥節水

光熱費の節約方法その2:準備が必要な対策

光熱費の節約方法として、準備が必要な対策は以下の通りです。難易度は少し上がりますが、節約効果はかなり期待できます。

電気・ガス・水道に共通して言えることは、「支払い方法」をクレジットカード決済に切り替えることが実質的な値下げになることです。

クレジットカード決済にすれば、ポイントが付与されるケースがありますので確認することをおすすめします。

項目

節約方法

製品例

電気代

1.省エネ製品に切り替える
2. 古い家電は最新式に買い替える
3. 本体価格が安い「ジェネリック家電」を購入
4. 電力会社を変更する

1. 白熱電球をLEDに
2. エアコン、冷蔵庫、テレビ(例:10年前のテレビを最新型に買い換えると、約33%省エネ)
3. 大手メーカー家電の半額以下で購入可能(ジェネリック家電四天王は山善、ドウシシャ、ツインバード、ドン・キホーテ)
4. 燃料費調整額が安い電力会社に乗り換える

ガス代

1. ガス会社を変更する
2. ガスと電気のセット契約に切り替える
3. 可能であればプロパンガスを都市ガスに切り替える

1. 住まいの条件で最適のプランが検索できる
2. ガス会社が電気を取り扱っているケースを確認する
3.都市ガスに切り替えて約50%節約できる

上下水道代

1. 節水シャワーヘッドに切り替える
2.キッチングッズで洗い物の水を節約する

1. 節水効果が50%になるものもある
2.洗い物をする前にキッチングッズで油汚れなどを軽く落としておくだけですすぎの時間を短くできる

電力会社やガス会社の変更を検討する場合、インターネットで簡単に料金をシミュレーションすることができます。電気とガスをセットで契約しようと検討する場合、別々の方が安い場合があるので、注意が必要です。

光熱費の節約方法その3:効果が大きい対策

光熱費の節約方法として、効果が大きい対策は以下の通りです。かなり抜本的な対策ですので難易度は高くなりますが、節約効果も高くなります。

初期投資を回収し、節約効果を出すには数年の期間を要する節約方法もありますが、長期的な光熱費の節約方法としてご検討ください。

項目

節約方法

効果など

電気代

1.オール電化に切り替える
2. エネファームに切り替える
3.太陽光発電を導入する

1.電気代を年間約71,400円節約できるケース(4人家族)もあり
2.電気代・ガス代トータルで年間約64,210円節約のケース(4人家族)あり
3.太陽光を利用している時間帯は無料

ガス代

光熱費を節約する時の注意点

光熱費を節約する時の注意点


光熱費の節約方法として、業者の契約を見直すことが効果的であることを解説しました。

しかし、確実なシミュレーションをしなければ、かえって高くなる場合がありますので注意が必要です。

節電のためとはいえ、エアコンなどの過剰なスイッチのオン・オフの切り替えは逆に使用エネルギーが増えてしまいます。

オール電化やエネファーム、太陽光発電は、本当に光熱費の節約になるのか、導入には具体的な数字を出して、綿密な計画が必要です。

また、オール電化は、昼間の電気代単価が夜間に比べ高く設定されていますので、昼間の使用状況では節約効果が出ないこともあります。

エネファームは、発電のためにガスを使用しますので、ガス料金は上昇します。

太陽光発電は、昼間は電気代は無料ですが、夜間は発電しないので電力会社からの電力が必要です。

まずコツコツと節約することから始めましょう

まずコツコツと節約することから始めましょう


今や光熱費の節約は、一家庭の問題ではありません。円安の影響で輸入コストが高くなり、これからも電気代が上がり続けると予想されます。また、ガスや水道代金も合わせて値上がり基調です。

ここでは今すぐできる光熱費の節約、少し手間のかかる光熱費の節約、電力を買わずに自ら発電させる方法を紹介しました。初期投資で長期的に考えた節電や、エアコンの温度設定などのちょっとした工夫で節約は可能です。

▼参考資料

  • ソナミラ編集部さん

    「健康で豊かなミライにソナえる」をコンセプトに、マネー・ライフデザインをテーマとしたコンテンツを発信しています。 あなたの可能性を広げるため、読んでためになったと思える記事の制作を心掛けています。

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ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者  関東財務局長(金仲)第 1010号