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【2030年問題】ガソリン車が無くなる?車を持たない未来がやってくる?

目次

2030年にガソリン車の新規販売が停止される可能性があることをご存じでしょうか。
自動車が誕生したのは1769年のフランスです。この時、日本はまだ江戸時代でした。それから250年以上の時を経て、今や自動車は私たちの生活に不可欠な存在となりました。

この自動車の形態や役割が、2030年という節目に向け、大きく変わろうとしています。ガソリン車の新規販売停止もその潮流の一つにすぎません。
自然環境への配慮や技術革新が融合し、2030年の自動車産業に前代未聞の変革をもたらすと予測されているのです。

この変革は、私たちの日常生活や価値観にも深く影響を及ぼすものです。そしてこれは単なる未来予測ではなく、目前に迫った、いずれ訪れる現実です。
この記事をお読みいただき、2030年の変化に備えていきましょう。

未来の自動車社会

EV自動車


2030年の自動車社会は、現在私たちが経験しているものとは大きく異なる姿になることが予測されます。
これから新車販売市場では、ガソリン車からハイブリッド車への移行が急ピッチに進み、電気自動車(以下EV)が台頭するでしょう。

既に先進国では、環境負荷の少ない交通手段への移行が進んでいます。2030年の交通環境は、自然に優しく、人々がより繋がりやすく、そして使いやすいインフラへと進化していることでしょう。

2030年の自動車社会を占う3つの視点

水晶玉


2030年の自動車社会がどう変わるか、今後の展望を3つの視点に分けて、整理してみましょう。

視点1.環境規制の強化とEVの普及

地方自治体やビジネス界においてEVへの移行が進んでいる一方で、日本のEV導入率は他の主要国に比べて低い水準にあります。

しかし、環境に関する規制の厳格化が進む中、EVへの転換はさらに勢いを増すと見られています。
日本国内でも、2030年には新車市場の大部分をEVが占めると予測されており、これはガソリン動力の車両市場を大幅に縮小させる結果となるでしょう。

ヨーロッパ、中国、北米では、法的義務付けや罰金、補助金などを含む積極的な政策を実施しており、その結果がEV普及の加速につながっています。
日本でもEVのモデルが増加していることから、将来的にはEVの販売比率が上昇するとの見通しもあります。それでも、自治体や企業によるEV化には、まだ多くの課題が存在しています。

視点2.自動運転技術の普及

自動運転技術は、我々の交通システムを根底から変える潜在力を秘めています。この先進技術により、車は人の手を借りずに周囲を理解し、目的地へと安全に運転することが可能になります。
これにより、交通事故の減少、物流の改善、そして移動の柔軟性が向上することが期待されています。

また、自動運転技術の普及は、私たちの自動車に対する所有の概念を変えます。自動運転により、安全かつ効率性の高い移動手段が実現すれば、個人の車所有の必要性が薄れます。その結果、カーシェアリングなどのサービスへの依存が増すと見込まれています。

視点3.MaaS (マース:Mobility as a Service)

2030年には、MaaSの発展が自動車社会の姿を一新させると見込まれています。
MaaSは、さまざまな交通手段を1つに連携させることで、ユーザーに対して前例のない利便性と柔軟性をもたらす移動サービスの新概念です。これにより、車の所有を超えた、状況に応じた最適な移動手段の選択が普及すると期待されています。

MaaSモデル


MaaSの理念は、自動運転やAIなどの最先端技術を融合した、新世代の交通サービスモデルの構築にあります。
MaaSはもともと、異なる交通手段を効率的に組み合わせ、一括した決済システムを提供するというコンセプトから始まりましたが、今では物流の効率化や決済プロセスの一本化など、その範囲は広がりを見せています。

このようにユーザーの日常的な移動の便宜を図るだけでなく、都市部の交通渋滞の軽減や、地方や高齢者の移動問題の支援など、社会的な挑戦に対する有効な手段としても注目されています。
MaaSによる「所有から利用へ」のパラダイムシフトは、自動車産業をはじめとする多くのセクターに新たな価値創出の機会をもたらすことになるでしょう。

2030年以降、ガソリン車には乗れるの?

クラシックカー


日本において、2030年に新たなガソリン車の新規販売ができなくなるかは、現在議論が進められているところではありますが、ガソリン車の新規販売が終了しても、既に所有しているガソリン車に乗ることは可能です。

一方で現在、日本における自動車販売台数の約35%がEVまたはハイブリッド車だと言われており、2030年以降は全車両をEVへと段階的に移行させる計画が進んでいます。

ガソリン車はお金持ちの道楽になる

2030年代に入ると、新車としてのガソリン車の販売は終焉を迎える見込みです。これにより、市場におけるガソリン車のプレゼンスは次第に薄れ、趣味やコレクションの対象としての価値が高まると予想されます。
新車市場からの撤退とともに、運用コストの増加や環境保護の観点から、ガソリン車の所有は経済的に余裕のある層に限定されることが予想されます。

ガソリン車が持つ独特の魅力、例えばエンジンの鼓動感や排気音の響きは、EV主流の時代においても特別な魅力として再認識されるでしょう。
富裕層の間では、クラシックカーとしてガソリン車を所有し、週末のドライブを楽しむライフスタイルがステータスともなり得ます。

その流れの中で、ガソリン車は新たな価値を見出されることになるでしょう。ガソリン車のノスタルジックな魅力は、未来の自動車文化においても、変わらぬ愛着を持って受け継がれていくことでしょう。

カーシェアリングが更に加速する

日本においてもカーシェアリング市場は急速に成長しています。
車を所有するのではなく、使うことに価値を見出す文化への変化に伴い、シェアリングサービスの利用は今後も増加すると予想されています。
この傾向は、多くの人にとって車の共有が日々の選択になることを示しています。

車は個人の所有物から、共有される資源へとその役割を変えつつあります。移動手段としての利便性に重点が置かれています。
2030年を過ぎるとシェアリングサービスの普及はさらに進むと見られています。カーシェアリングへの移行は、所有欲から利便性への価値観の変化を代表する現象なのです。

カーシェアリングは利用者にとってコスト削減のメリットがあり、また社会全体としては車の使用効率を高めることで環境負荷を減らすことにつながります。

車を運転しなくなる

自動運転車の普及により、将来的には自らハンドルを握る必要がなくなるかもしれません。これは、交通事故の大幅な減少や、高齢者や障害者の移動の自由を大きく向上させるなど、多くの社会的利益をもたらすことが期待されています。
自動運転の技術が実用化されれば、交通の効率化や安全性の向上だけでなく、移動時間がストレスフリーで有意義なものに変わる可能性があります。

自動運転は、現在は限られた条件のもと、限られた地域での運用が主ですが、技術の進歩により完全な自動運転の実現はそう遠くない未来のことと考えられています。
これに伴い、運転技術が不要になり、車はあくまで目的地への移動手段としての機能を強化することになるでしょう。

自動運転技術の進化は、単に運転を不要にする以上の深い進化を私たちの生活や社会、経済にもたらすと予想されています。より自由な移動や時間の有効活用、そして何より安全性の向上という、重要な進歩へとつながるでしょう。

2030年の自動車社会の変化を捉えて、何をどうする?

未来への一歩


2030年に向けて、自動車社会は大きく変貌を遂げるでしょう。
日本は現在、車を中心とした社会構造を構築しています。そんな中、世界的なトレンドからは取り残されつつあるようです。このままでは、世界から孤立した独自の発展を遂げる「技術的孤立」のリスクに直面するかもしれません。
これからの変化にどう対応し、どのような行動を取るべきかを考えてみましょう。

投資を考える

EV化の波、自動運転の進化、カーシェアリングの普及は、自動車業界の将来像を構築する革新的な動きとなっています。
これらの進展は投資の領域においても新しい可能性が広がり、洞察力のある投資家はこのトレンドに目を光らせています。

EV、自動運転技術、MaaSといったセクターへの投資は、将来的な収益の源となることが期待されています。これらの領域での成長が予想される企業を見極めることが、投資成功の鍵となります。
投資信託においてもEV株関連のファンドが複数存在するので、ご興味があれば選択肢のひとつに加えてみるのも良いでしょう。

これから伸びる会社へ就職する

自動車産業の進化は、就職にも大きな変化をもたらしています。
EVやMaaSのような新興分野で先駆けとなる企業に就職することは、未来に向けたキャリア形成の有効な手段となり得ます。

2030年の自動車社会の変貌を踏まえた職探しは、自分のキャリアを前進させるための重要なステップとなります。この変化を絶好の機会と見なし、成長が期待される企業で働く経験を積むことによって、自動車業界の将来を築く役割を果たすことができるでしょう。
さらに、そうした企業での経験は、個人のスキルアップに寄与し、キャリアの可能性を広げる効果も期待できます。

日本の規制社会を変える新しいビジネスを考える

日本のように規制が多くある社会において、2030年の自動車社会の進化は、新たなビジネスモデルを生み出し、市場に刺激を与える大きな契機となるでしょう。
規制の動向は、未開拓のビジネス領域を切り開く可能性を秘めています。環境に考慮した革新的なサービスや製品を開発することは、社会への貢献はもちろん、経済的なリターンをもたらすでしょう。

2030年の自動車社会の変革を控え、私たちが取り組むべきことは何か。
それは、従来の枠組みを超えて新しいビジネスを創出し、規制の枠組み自体を改革することで、未来の自動車社会の先頭を走ることです。

この変革の潮流を捉え、斬新なビジネスモデルを通じて日本の市場に活力を注ぎ込むことが、新たなビジネスチャンスとなりえます。
従来の、車の所有に基づくモデルから、サービスとしての移動へとシフトすることで、自動車メーカーをはじめとする多くの企業が新しい価値提供を迫られます。

2030年には、これらの企業が提供するサービスが多様化し、ユーザーにとってより柔軟でパーソナライズされた移動オプションが提供されるようになるでしょう。

来るべき2030年の変化を捉えて行動しよう

砂浜にある年代のカード


2030年代の自動車社会は、環境規制の強化、自動運転技術の進化、そしてMaaSの普及によって、私たちの移動手段や車に対する考え方に根本的な変化をもたらすと予想されます。
ガソリン車の新車販売が終了する可能性が高まる中、EVへの移行が加速し、車の所有から共有への価値観のシフトが進むでしょう。

これらの変化は、自動車産業だけでなく、社会全体に影響を及ぼし、新たなビジネスチャンスを生み出すと同時に、就職市場においても新しいキャリアパスを提供することになりそうです。
2030年問題は、単なる挑戦ではなく、革新的なビジネスモデルを創造し、日本の市場を活性化させる機会と捉えるべきです。

私たちは、これからの変化をどう捉え、どう行動するかを考え、未来の自動車社会を形作るための一歩を踏み出す必要があります。
この機会をチャンスと捉えるならば、「どのようなキャリアプラン・ライフプランを描くのか」、「どのような投資を行うのか」など、先を見据えた相談ができると良いかもしれません。

私たちソナミラでは、最適なライフプラン設計のご支援や様々な金融商品をご提供しています。ご興味があれば、ソナミラのコンシェルジュへ相談してみてください。

▼参考
国土交通省「新モビリティサービスの推進」
総合政策:新モビリティサービスの推進 - 国土交通省 (mlit.go.jp)

  • ソナミラ編集部さん

    「健康で豊かなミライにソナえる」をコンセプトに、マネー・ライフデザインをテーマとしたコンテンツを発信しています。 あなたの可能性を広げるため、読んでためになったと思える記事の制作を心掛けています。

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