女の子のランドセル、一番人気は「紫／薄紫」 検討開始のピークは前年4月
新入学シーズンを迎え、真新しいランドセルを背負った小学1年生たちが通学路をにぎわせています。今どきのランドセルは色とりどりですが、どんなトレンドがあるのでしょうか。一般社団法人日本かばん協会に属するランドセル工業会の調査では、最も人気の色は女の子が「紫／薄紫」、男の子が「黒」でした。ランドセル購入をめぐる「ラン活」が年々早まる中、購入の検討を始める時期のピークは入学の前年4月という結果も明らかになりました。
女の子の2位は「桃」、3位が「赤」 男の子は「黒」が6割を下回る
出典：日本ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査 2022年／購入したランドセルの色」（n=1,500）※以下のグラフはいずれも同調査から
この調査は2022年4月に小学校に進学する児童の親（20～69歳の男女）を対象に、2022年2月にインターネット上で行われました。新品のランドセルを購入した1,500人が回答しました。
買ったランドセルの色を男女別に見ると、女の子では「紫／薄紫（スミレ、ラベンダー等）」が24.1%、「桃（ピンク、ローズ）」が21.0%、「赤（レッド）」が17.0%、「水色（スカイブルー）」が15.6%、「うす茶（ライトブラウン、キャメル）」が6.6%の順でした。前年の調査と比べ、「桃」が「赤」を抜いて2位に浮上しました。「水色」も前年より4.2ポイント上昇し、「赤」に迫る勢いです。
男の子では「黒（ブラック）」が58.4%、「紺（ネイビー）」が17.6%、「青（ブルー）」が9.6%、「緑（グリーン）」が4.9%、「こげ茶（ダークブラウン、チョコ）」が1.9%でした。女の子と比べて色の分散は少ないものの、トップの「黒」は6割を切っており、「紺」「緑」「こげ茶」がふえています。
ラン活の時期は年々早期化 夏までに大半が購入検討を開始
出典：日本ランドセル工業会2022年調査「購入したランドセルの検討開始時期」
購入したランドセルの検討開始時期を尋ねたところ、最も多かったのは入学前年の4月で15.3%でした。「1年後」を意識しての動きがうかがえ、夏までには大半が検討を始めています。また、4月以前は上昇傾向、6月以降は下降傾向がみられ、検討開始時期の早期化が進んでいます。
実際の購入時期は5～8月が山に
出典：日本ランドセル工業会2022年調査「ランドセルの購入時期」
実際にランドセルを購入した時期は、入学前年の5月が最も多く16.1%でした。次に多かったのは8月で14.5%。5～8月に半数以上の人が購入していました。3～4月の購入もふえており、このデータからもラン活の早期化が見て取れます。
決めるのは本人、買うのは祖父母が主流
出典：日本ランドセル工業会2022年調査「購入ランドセルの決定者」
出典：日本ランドセル工業会2022年調査「購入したランドセルの支払者」
買ったランドセルを決めた「決定者」は本人が77.3％で最も多く、母親が15.2%、父親が3.8%でした。お金を出した「支払者」は、母方と父方の祖父母を合わせると55%で、両親の41.0%を上回りました。ランドセルを使う本人が気に入ったものを決め、おじいちゃん、おばあちゃんが買ってあげるというケースが多い結果となりました。
平均金額は56,425円、高価格帯のランドセルが選ばれる傾向に
出典：日本ランドセル工業会2022年調査「購入したランドセルの購入金額帯」
2022年の購入金額の平均は56,425円で、男の子より女の子の方がやや高い傾向がありました。50,000～74,999円がボリュームゾーンですが、価格帯、平均金額は年々高くなる傾向があります。
色やデザインが購入の決め手に
出典：日本ランドセル工業会2022年調査「購入前に重視していたこと／購入した商品の決定理由」
購入前に重視していたこと、購入した際の決定理由のトップはともに「子どもの好きな色」で、年々その傾向が強まっています。決定理由は「デザインがよかった」が2番目でした。ランドセルは6年間使うだけに、子どもが気に入った色やデザインを重視する傾向がうかがえます。
来年1年生になるお子さまがいる家庭では、そろそろランドセル購入の検討を始めているかもしれません。また数年後の入学に向けて、今からランドセル選びを楽しみにしている方もいらっしゃるでしょう。今のトレンドを参考にしながら、お気に入りのランドセルをじっくり探してみてはいかがでしょうか。
