推し活って何するの?お財布事情や人気の推しジャンルをデータから紐解く
若い世代を中心に広まっている「推し活」をご存じでしょうか。ファンが「推し」と呼ばれる自分の好意の対象となるものに関して取り組む活動全般を指します。本記事では、推し活とは何かを詳しく説明のうえ、調査データなどを基に、その人気のジャンルやお財布事情について解説します。
加速する「推し活」とは?
「推し活」とは、自分が好きな対象を愛するあらゆる活動のことです。対象である「推し」は人によってさまざま。一般的な「推し」には、以下のようなものがあります。
●人間(3次元) …アイドル・アイドルグループ、アーティスト、俳優、声優、スポーツ選手、YouTuber、コスプレイヤー、歴史上の人物など ●キャラクター(2次元) …漫画やアニメ、ゲーム、ゆるキャラなどのマスコット、ボーカロイド、バーチャルYouTuberなど ●建物・物・生物など(人物以外) …建築物、鉄道、動物園・水族館の動物、刀剣、仏像など |
具体的な推し活の内容
「推しを愛し、応援すること」はすべて推し活です。お金をかける・かけないは関係ありません。具体的には、以下のような活動を指します。
●推しに「会う」 ライブや舞台を観に行く、握手会に行く など ●推しに「触れる」 DVDや配信映像を観る、聖地巡礼をする など ●推しを「コレクションする」 関連グッズ(ぬいぐるみ、ツアーグッズなど)を集める など ●推しに「染まる」 推しと同じ服を着たり、同じコスメを使ったり、イメージカラーの小物を持ち歩いたりする など ●推しを「広める」 SNSで推しの魅力を拡散する など ●推しのために「積む」 ・お金を積む…握手会などのチケット狙いや売上成績を伸ばすためにCDを複数枚購入する など ・徳を積む…「(倍率が高い)コンサートのチケットが当たりますように」との願いを込めて普段から善行に励む など |
こうした活動を通して、日頃のストレスを解消したり、仕事・勉強のモチベーションを上げたりしているわけです。
人気の推しジャンル1位は「アニメ」
株式会社ペイデイが行った調査(18~39歳の600人を対象)によると、最も人気があった推しのジャンルは「アニメ」(44.5%)でした。続くジャンルは、以下のようになっています。
順位 | 今推しているジャンル | 回答率(複数回答可) |
---|---|---|
1 | アニメ | 44.5% |
2 | J-POPアイドル | 37.7% |
3 | 漫画 | 27.0% |
4 | バンド・アーティスト | 17.3% |
5 | K-POPアイドル | 16.2% |
またこの調査では、推し活によって「人生が豊かになった」(41.7%)、「毎日の仕事や勉強をがんばれるようになった」(27.7%)、「行動がアクティブになった」(23.0%)など、生活にポジティブな変化があったと回答した方が8割以上となりました(複数回答可)。
推し活のお財布事情は?
では、実際に推し活をしている方は、月にいくらお金を使っているのでしょうか。
推し活で1か月に使う平均金額
株式会社ペイデイの同調査によると、推し活で1か月に使う平均金額は、全ジャンルにおいて半数以上が1万円未満となっていました。アイドルや2.5次元の舞台俳優を推している方は、5,000~1万円程度と比較的高い傾向にあります。
推し活でのお金の悩みや工夫していること
また同調査では、推し活でお金を使うときの悩みについてもアンケートを実施。次のような回答が多くなっていました。
順位 | 推し活に関するお金の悩み | 回答率(複数回答可) |
---|---|---|
1 | つい使い過ぎてしまうこと | 28.2% |
2 | 月によって出費がかさむときがあること | 28.0% |
3 | 使えるお金が少ないこと | 25.4% |
また、お金の捻出方法に関する質問では、推し活にお金をかけている方の77.5%が「お金の使い方を工夫している」と回答。具体的な対策として、次のような回答が見られました。
順位 | お金の捻出方法 | 回答率(複数回答可) |
---|---|---|
1 | たくさん使った次の月は抑えるようにしている | 22.1% |
2 | お金を使うものの優先順位やマイルールを作っている | 21.7% |
3 | 月の予算を決めている | 21.5% |
一定の割合の方が、推し活でお金を使いすぎないための工夫をしているようです。
計画的なやりくりで推し活を最大限に楽しむ
今回は、「推し活」やその実状について解説しました。実際にアイドルやアニメ、アーティストに熱狂し、推し活を楽しむ一方で、活動にかかる費用が気になっている読者の方も多いのではないでしょうか。
動画を閲覧したりSNSで発信するなどのお金がかからない楽しみ方もできますが、ファンとして何かしら推しに貢献したいと考えるのは当たり前のこと。推しのグッズやツアーチケットの購入、ファンクラブへの参加、聖地巡礼などをするには、想像以上にお金がかかります。
この機会に推し活にかけている費用を見直し、より計画的で満足度の高いお金の使い方をを検討してみてはいかがでしょうか。
▼参考資料
- 推し活は日本のスタンダード。3人に1人は「推し」がいる時代に Paidy、「いい推しの日」に合わせて「みんなの推し活大調査」を実施 推し活でもっと日本が元気に!8割以上が推し活によるポジティブな変化を経験(株式会社Paidy)
ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第 1010号