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予防接種の痛みをランキングしてみた!ワクチン注射の種類を紹介します

目次

予防接種は、私たちの健康を守るために重要な役割を果たしますが、注射の痛みが気になる人も多いのではないでしょうか?特にワクチンの種類によって痛みの感じ方が違うと聞けば、少し身構えてしまうものです。

この記事では、よく接種されるワクチンの種類ごとに、痛みの感じやすさをランキング形式で紹介します。痛みが少ないワクチンもあれば、ややチクッとするものも。予防接種を受ける前に、どのワクチンがどれくらいの痛みを伴うのかを知って、事前に不安を和らげましょう。注射を受けていたがる男性

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予防接種と痛み

予防接種の予診票


予防接種は注射で行うことが多いため、当たり前ですが多くの人が痛みを感じます。そもそも、なぜ予防接種が必要なのでしょうか。そして、針を皮膚に刺すときの痛み以外に、どのような痛みを伴うのでしょうか。東京都医師会の「予防接種とは?」をもとに解説していきます。

予防接種とは

予防接種とは、感染症に対する免疫力をつけるために、弱毒化または不活化した病原体やその成分(ワクチン)を体内に接種する医療行為です。これにより、病気に対する抵抗力を高め、発症や重症化を防ぐことができます。予防接種は以下のような役割を果たします。

集団免疫の確立集団免疫のイメージ


あるウイルスに対して、免疫を持っている人が少ない場合は、免疫を持っていない人同士で感染が広がります。これに対し、予防接種を受けることで、多くの人が免疫を持つことができれば、集団内で病原体が広がりにくくなり、感染を防ぐことができます。これを集団免疫と言います。この集団免疫の確立は、予防接種を受けられない乳幼児や、免疫力が低い人々を間接的に守る効果があります。

個人の健康保護
予防接種を受けることで、病原体に感染しても発症しにくくなる、あるいは重症化を避けられる可能性が高まります。多くの人はこちらの目的で予防接種を受けているのではないでしょうか。

予防接種の種類

予防接種には、法律に基づき市区町村が主体となって実施する「定期接種」と、希望者が各自で受ける「任意接種」があります。

定期接種では、予防接種法という法律で推奨されているワクチンを接種します。定期接種のワクチン種類には結核、ジフテリア、麻疹風疹混合ワクチン、B型肝炎などがあります。

一方で、任意接種は、必要に応じて個人の判断で受けるもので、たとえばおたふくかぜワクチンやインフルエンザワクチンなどがあります。

接種費用は、定期接種は公費になりますが(一部で自己負担あり)、任意接種は自己負担となります。

痛みのメカニズム

予防接種を受ける際の痛みは、注射針が皮膚や筋肉を貫くことによって発生します。さらに、この痛み以外にも様々な痛みが発生します。それではそのメカニズムについてみていきましょう。

1. 針が皮膚に刺さる痛み
注射の際、まず針が皮膚を貫通することで痛みが生じます。皮膚には多くの神経があり、特に表皮には痛みを感じやすい神経が多く存在するため、針が刺さる瞬間に「チクッ」とした痛みを感じます。針が皮膚にささるところを見ていると余計痛みを感じる気がして、目をそらしてしまう人も多いのではないでしょうか。

2. 筋肉や皮下組織への注射による痛み筋肉注射と皮下注射の違いのイメージ


ワクチンの種類によっては、筋肉注射や皮下注射で投与されます。筋肉や皮下組織にも神経があるため、針が深く刺さることでさらに痛みが増す場合があります。

特に筋肉注射では筋繊維に直接薬液が入るため、違和感や鈍い痛みが生じやすいと言われます。また筋肉注射は、薬液量が多い場合や刺激性の強い薬剤を入れる際に利用されるので、筋肉注射=痛いというイメージが付きやすいと考えられています。そのため筋肉注射と聞くと、気が重くなる人も多いのではないでしょうか。

3. ワクチン成分による痛みや炎症
ワクチンには、免疫系が反応するように設計された成分が含まれています。これにより、体内で炎症が発生し、注射部位に腫れや痛みが現れることがあります。これらの成分が局所的な炎症反応を引き起こし、痛みや熱感が生じる場合があります。

4. 免疫反応による痛み
ワクチン接種後、免疫系が活性化し、病原体に対する抗体を生成する過程で、体内で炎症反応が起こります。
これにより、注射部位に腫れや赤みが出ることがあり、この炎症も痛みの原因となります。この反応は、ワクチンが正しく機能していることの証拠でもありますが、痛みを伴うことが一般的です。

5. SIRVA(ワクチン接種後の肩の痛み)
SIRVA(シルバ)は、予防接種の際に肩関節周囲の組織に過度なダメージが加わることによって発生する痛みです。筋肉注射の際、肩の筋肉の深部にある三角筋下滑液包(関節の近くにある液体で満たされた袋)内に、ワクチンが不適切に注入されたことが原因と考えられています。

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ワクチンごとの痛みランキングランキングのイメージ画像


『痛み』というものは主観的に感じるものです。したがって、ワクチン接種時の痛みを客観的にランキングすることはできません。しかし、ワクチンの投与方法からある程度の痛みの大きさを推測することができます。

そこで、厚生労働省の「予防接種・ワクチン情報」や東京都医師会の「予防接種とは?」をもとにワクチン接種の痛みの「強さ」をランキング形式でご紹介します。ランキングは筆者が独断で順位をつけたものですので、参考程度としてください。

第一位:日本脳炎ワクチン
日本脳炎は、日本脳炎ウイルスにより発生する疾病で、蚊を介して感染します。以前は子どもや高齢者に多くみられた病気です。突然の高熱、頭痛、嘔吐などを発病し、意識障害や麻痺等の神経系の障害を引き起こす病気で、後遺症を残すことや死に至ることもあります。

ワクチン接種により、日本脳炎の罹患リスクを75~95%減らすことができると報告されています。この日本脳炎ワクチンは、痛みが強いと感じる人が多いようです。注射時の痛みが鋭く、その後の腫れや痛みが長引くことがあります。

第二位:ジフテリア・百日せき・破傷風混合ワクチン(三種混合)
三種混合ワクチンは、ジフテリア、百日せき、破傷風を予防するワクチンです。このワクチンの接種によりジフテリア、百日せき、破傷風に対する抗体ができ、罹りにくくなります。

ワクチンの注射時に鋭い痛みを伴うことが多く、その後も腕の筋肉が痛む場合があります。特に成人では痛みが強く感じられることがあります。

第三位:帯状疱疹ワクチン
水痘帯状疱疹ウイルスに初感染後、神経に潜伏感染しているウイルスが、加齢、疲労、免疫抑制状態などの宿主の免疫力低下によって再活性化して起こります。帯状疱疹の罹患者数は50歳代から増加し、70歳代がピークとなっています。

帯状疱疹ワクチンは50歳から接種しますが、痛みや腫れ、筋肉痛のような症状が長く続くことがあります。

第四位:HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)
「子宮頸がん」とは、子宮頸部にできるがんのことです。子宮は、胎児を育てる器官で、全体に西洋梨のような形をしています。また、子宮頸部は、腟へと細長く突き出た子宮の入り口部分(腟の方から見た場合には、奥の突き当たり部分になります。)のことを言います。

HPVワクチンは、筋肉注射という方法で接種します。接種を受けた部分が痛んだり腫れたり、赤みなどの症状が起こることがあります。接種を受けた部分の痛み(疼痛)は、50%以上の頻度で発生するとされていますが、多くの場合は数日程度でおさまります。

第五位:新型コロナウイルスワクチン
新型コロナワクチンについては、有効性や安全性が確認された上で薬事承認されており、さらに、国内外で実施された研究などにより、新型コロナウイルス感染症にかかった場合の入院や死亡等の重症化等を予防する重症化予防効果が認められたと報告されています。

このワクチンは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの人が接種した経験があるのではないでしょうか。注射時の痛みは軽度から中等度で、接種後に腕が重く感じたり腫れたりすることが多いようです。痛みの持続には個人差があります。

ワクチンは重症化を防ぐための施策マスクをしている男性


予防接種は、私たちの健康を守るための重要な手段です。病気を予防して重症化を防ぎ、さらには集団免疫を通じて社会全体を守ることにもつながります。

しかし、予防接種だけで完全に病気を防げるわけではありません。例えば、インフルエンザや肺炎などが毎年のように流行するように、感染症はどれだけ予防していても、年齢や体調によっては避けられない場合もあります。

そこで、医療保険への加入が、いざというときの強力な支えになります。

たとえ予防接種で病気を防げなかった場合でも、医療保険があれば、入院や治療費の負担を軽減でき、希望する治療を受けることができる可能性も高まります。

特に、高額な治療費がかかるケースでは、医療保険があることで経済的な安心感を持って治療に専念できます。「健康は何よりの財産」とよく言いますが、予防接種と医療保険は、その財産を守るための両輪といえます。

日頃からの予防と、いざというときの備えをしっかり整え、安心して毎日を過ごせるようにしておきましょう!

ソナミラでは、コンシェルジュが皆さまのライフプランを伺い、最適な医療保険のご提案をしています。相談だけであれば何度でも無料です。ぜひ活用してみてください。

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▼参考
予防接種の解説
出典:東京都医師会「予防接種とは?」

定期接種と任意接種
出典:田辺三菱製薬「ワクチンネット(定期接種と任意接種)」

予防接種やワクチンの種類と概要
出典:厚生労働省「予防接種・ワクチン情報」


  • ソナミラ編集部さん

    「健康で豊かなミライにソナえる」をコンセプトに、マネー・ライフデザインをテーマとしたコンテンツを発信しています。 あなたの可能性を広げるため、読んでためになったと思える記事の制作を心掛けています。