ライフデザイン

ロールモデルとは?女性のキャリアとお金の理想的な関係を作る方法

目次

ロールモデルと言う言葉を聞いたことはありますか?

ロールモデルとは「仕事やキャリアを考えるうえで、考え方や言動、行動が模範となる人物」のことです。キャリア形成を考える人の「目指す姿」であり、「道しるべ」となるものです。

働く女性にとって、この「キャリア形成」と「お金」は切り離すことのできない重要なテーマです。自身のキャリアを築きながら、同時に安定した経済基盤を築くことは、多くの女性にとって共通の目標でしょう。

今回は、女性がこれからのキャリアを築いていく上で、「どのようにロールモデルを設定すれば良いのか」について解説し、キャリアとお金の理想的な関係を作る方法についてみていきます。

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 ロールモデルを設定することの意義

スピーチする女性



ロールモデルを持つことは、自身のキャリアビジョンを明確にする上で非常に有益です。ロールモデルを設定する意義や重要性をみていきましょう。

ロールモデルを設定する重要性

ロールモデルは、自分の理想を実現するための地図のようなものです。「●●先輩のようになりたい」と思うなら、●●先輩の人物像がキャリアパスの中継点になります。ロールモデルを設定することで「●●先輩ならどうするかな」と行動を想像することに繋がり、最終ゴールにたどり着くための最適解を得やすくなります。

このようにロールモデルは、仕事で活躍できるイメージ像が具体化されるという特徴があります。活躍する姿が具体化されるということは、どのような行動へ移せばよいのかという行動変容につながります。自分のポジションを築き、納得のいくパフォーマンスが発揮できるための日々の行動が明確にわかれば、自信をもって業務にあたることができます。

女性にとってなぜロールモデルが重要か?

内閣府 男女共同参画局「令和5年度男女共同参画社会の形成の状況(就業状況別人口割合)」を見ると、25歳~29歳の女性の労働人口比率は88.2%となっています。
男性の94.0%に近い割合になってきました。これは1986年から男女雇用均等法が施行され、現在の形まで徐々に浸透、変化してきた成果と言えます。

これらの結果として、プライム市場上場企業における女性役員の割合は2022年の11.4%から2023年は13.4%に増加しています。経済産業省はこれから2030年までに、女性役員比率を30%まで引き上げようとしています。

一方で、諸外国の女性役員割合とのギャップは依然として大きい状況です。世界経済フォーラムが出しているグローバル・ジェンダー・ギャップ・レポートでも、調査対象である146か国中、日本は118位と遅れを取っています。今後、女性の働く環境はまだまだ変化していくと考えられます。

このような変化の中、現時点で女性管理職となっている人は、開拓者として自分のキャリアを切り拓いてきた一人です。もし自分の価値観やライフスタイルに近い女性が、女性役員や管理職になっているとするならば、その方法を模倣することは非常に合理的な方法と言えます。 

ロールモデルを見つける方法

会話する女性



ロールモデルとして選ぶべき人の条件は2つあります。 

  • 自分の価値観に合っている人
  • 行動特性が近く模倣しやすい人

では、この条件に合ったロールモデルを見つけるには、どのような方法があるのでしょうか。

社内でロールモデルを見つける方法

まずは身近な存在、例えば同じ会社の先輩社員や上司の中から探してみる方法が考えられます。日々の仕事ぶりや人間性を間近で見ることができるため、自分が目指したい姿により近づきやすいかもしれません。 

社外でロールモデルを探す方法

規模の小さい会社の場合、社内で見つけられるロールモデルの数も減ります。また、社内だけでロールモデルを探すのでは、視野が狭くなってしまう恐れもあります。社外の人脈を広げることで、多様なロールモデルを発見できる可能性が高まります。

例えば、業界団体や異業種交流会、女性のネットワーキングイベントなどに参加してみるのも良いでしょう。そこで出会った他社の女性管理職やビジネスパーソンから刺激を受け、ロールモデルとしての候補を見つけられるかもしれません。

社外のロールモデルを探す際は、自身興味関心のある業界や職種に限定せず、幅広い視野を持つことが肝心です。さまざまなバックグラウンドを持つ女性たちの生き方や考え方に触れることで、自身のキャリアの可能性を広げることができるはずです。視野を広く持ち、様々な場所にロールモデルを求めていくことが、キャリア形成における重要な要素の一つと言えるでしょう。

インタビューやコラムから学ぶ方法

メディアで紹介されている活躍中の女性に注目するのも一案です。ビジネス誌やウェブメディアでは、各業界で活躍する女性管理職へのインタビュー記事などが掲載されています。そうした記事を通して、実在の女性リーダーのキャリアパスや考え方を知ることができるはずです。

企業や人によって業務の特性が異なり、そのまま活かせるわけではありませんが、行動をシミュレーションすることで、疑似体験することができるはずです。 

SNSやブログでの発見方法

企業に属さないフリーランスなどは、自分の体験談や経験談をタイムリーにSNSやブログで発信してくれていることがあります。自分の憧れの業界や職種で働く人の生の声を聞くことができるため、その人がどのように行動するかを見守っていく中で、目指すロールモデルを発見できるかもしれません。

また、SNSをフォローしてコメントを送ることで、人間関係を築いていくことができます。積極的に活用しましょう。

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ロールモデルに近づくために必要なこと

自己分析する女性



ロールモデルを見つけたら、次はそのロールモデルに近づくために何が必要かを考える必要があります。

自分自身を知る

まずは自分自身の現状を把握することが大切です。自身の強みや弱み、これまでのキャリアの棚卸しをしてみましょう。どのようなスキルや経験が不足しているのか、逆に強みとして活かせる部分はどこかを明確にしておくことが求められます。

自己分析を行う際は、客観的な視点を持つことが重要です。自分では気づきにくい強みや弱みもあるかもしれません。上司や同僚、人事担当者、場合によってはキャリアカウンセラーなどの専門家に意見を聞くのも有効でしょう。多様な視点から自身の特性を把握することで、より正確な自己理解につなげることができるはずです。

必要なスキルを身につける

ロールモデルに近づくためには、今の自分に必要なスキルを身につける努力が欠かせません。例えば、管理職を目指すのであれば、マネジメントスキルを磨く必要があるでしょう。リーダーシップ、コミュニケーション力、問題解決能力など、管理職に求められる能力を伸ばすための学びを積極的に行っていきましょう。

社内外の研修に参加したり、関連書籍を読んだりすることで、着実にスキルアップを図ることができるはずです。また、実践の機会を積極的に求めていくことも大切です。例えば、社内のプロジェクトにおいてリーダーシップを発揮できる役割を担ってみるなど、実際の業務の中で経験を積んでいくことが、スキルを身につける上で効果的だと言えるでしょう。

ネットワーキングを大切にする

ロールモデルを目指す過程では、社内外の人脈を広げることも重要なポイントです。前述の通り、ロールモデルとの出会いはネットワーキングの中で生まれることが少なくありません。普段から社内の他部署とのコミュニケーションを図ったり、社外の交流会などに積極的に参加したりすることで、ネットワークを広げられるでしょう。

特に、女性同士のネットワークを持つことは、キャリア形成において大きな意味を持ちます。同じような立場や経験を持つ女性社員たちと交流することで、共感や励ましを得られるだけでなく、具体的なアドバイスやノウハウを共有し合うこともできるはずです。

ネットワーキングに参加する際は、自分から積極的にアプローチすることを心がけましょう。相手の話に耳を傾け、自分自身のバックグラウンドや関心事について語ることで、信頼関係を築くことができるはずです。一度築いた関係性は、長期的に維持していくことが肝要です。

ロールモデルを活用する5つの手順

積木と5つの数字



ロールモデルを活用するためには、どのような手順で進めていけばいいのでしょうか。5つの手順に分けて解説していきます。

手順1.自分の憧れのロールモデルを選ぶ

自分が目指す職種や価値観に合うロールモデルを選びましょう。この時点では漠然とした憧れの職種やライフスタイルから選ぶことでも構いません。ただ、なぜ憧れているのかという、自分自身の価値観を整理しておく必要があります。

この整理があいまいになると、厳しい現実に直面した際、「なぜ目指すのか?なぜ頑張るのか?」といった自らを説得し続ける材料がなくなり挫折してしまいます。

手順2.ロールモデルとした対象人物の特徴を洗い出す

ロールモデルを設定したら、そのロールモデルをよく観察し、行動特性をまとめていきます。例えば、コミュニケーション力に関してモデルとしたい人がいる場合は、仕事を回すときに行っている言動に注目していきます。

他の部署と意見が対立した際、「双方が納得できる解決策を見つけ出す」ためにどのような会話をしているのか?新しい業務が発生した際、「人員追加を陳情する」ために、どのように上司へアプローチしているのか?などを観察し、言語化することでロールモデルがどのような思考や行動をしているのかを正確に描写します。

手順3.複数のロールモデルを見つけ出す

自分の目指すロールモデルの特徴を掴み、社内コミュニケーションに関してはAさん。提案資料作りに関してはBさん。部下指導に関してはCさん。といったように必要な場面に応じてロールモデルを設定していきます。

人は全く同じではありませんので、その場面場面で自分の模倣しやすいロールモデルを設定しておくことが重要です。自身に合わない行動や価値観を持つロールモデルを選ぶと、模倣することが難しくなり、効果が薄れてしまいます。

手順4.ロールモデルの思考と行動を模倣する

ロールモデルの行動特性は、あなたがその場面に直面した際に対処できるオプションです。思考まで考察しておくことで、どのような場面で選ぶべきオプションかがわかってくるはずです。見ているだけではわからない点も出てくるため、ロールモデルと積極的に接点を持ち、「困難な場面に直面した際に取った行動」や「普段から行っていること」などを聞いてより模倣しやすい状態をつくっておきましょう。

手順5.ロールモデルを設定し直す

ロールモデルを模倣しているうちに、模倣することにストレスがかかる場合も出てきます。どうしても模倣できない場合、それは自分の価値観や行動特性と合わないものだと理解して、部分的に他のロールモデルの行動特性に置き換えていきます。ロールモデルを変更や調整することは、自分自身がどうしても克服できない弱点と向き合うことにもなります。

また、新入社員の頃、中堅、ベテランなど、それぞれのフェーズで経験値や求められることが変わってくるため、キャリアの段階に応じて設定し直す必要もあります。

キャリアアップとマネープランの両立を目指すには

ジャンプするビジネスウーマン



女性のキャリアプランとマネープランは、相互に補完し合う関係にあります。

長期的な視点で計画を立てることで、安定した生活と自己実現を目指すことが可能となります。計画を立てるための、それぞれのポイントを紹介します。

キャリアアップに必要な投資を計画的に行う

キャリアアップを目指す上では、必要な投資を計画的に行っていくことが重要です。例えば、スキルアップのための研修費用や、資格取得のための受験料など、キャリアアップに必要な費用を事前に見積もっておくことが大切で

自身の収入や貯蓄の状況を踏まえつつ、無理のない範囲で投資計画を立てることが求められます。毎月一定額をキャリア投資に充てるなど、計画的に資金を確保していく工夫が必要だと言えるでしょう。

また、企業の教育制度や補助金制度を上手く活用することも大切です。社内の研修制度や、資格取得支援制度などを利用することで、自己負担を軽減しながらスキルアップを図ることができます

ライフイベントに備えた貯蓄を怠らない

キャリアアップを目指す一方で、ライフイベントに備えた貯蓄も欠かせません。特に女性の場合、出産や育児に伴い、一時的にキャリアのペースが変わることがあります。そうした変化に柔軟に対応できるよう、普段から計画的に貯蓄を行っておくことが大切だと言えるでしょう。

例えば、出産・育児休暇中の収入減に備えて、あらかじめ数ヶ月分の生活費を貯蓄しておくことが望ましいでしょう。また、子育て費用についても、長期的な視点を持って計画を立てておく必要があります。

教育費用などの大きな支出に備えて、早い段階から計画的に貯蓄を始めておくことが求められます。貯蓄の方法としては、定期的に一定額を貯金口座に移す方法や、一部を投資に回すことで資産をやす方法などが考えられるでしょう。

キャリアアップによる収入増加を見据える

キャリアアップを目指す中で、将来的な収入増加を見据えることも大切です。管理職へのステップアップや、専門性の高まりによって、収入アップが期待できるからです。

収入増加を想定しながら、中長期的な資金計画を立てることができるでしょう。例えば、昇進による収入増加を見越して、ライフイベントに備えた貯蓄の目標額を引き上げるといった方法が考えられます。

また、企業の人材採用においても、女性管理職の存在は重要な意味を持ちます。女性活躍推進の観点から、女性管理職の割合を増やすことが求められる中、ロールモデルとなる女性の存在は、採用活動においても大きな影響力を持つでしょう。

ただし、収入増加を過度に見込むことは禁物です。社会情勢や企業の業績によっては、思うような収入増加が実現しない可能性もあります。あくまでも現実的な見通しを立てながら、資金計画を立てることが求められるでしょう。

女性のキャリアとマネーの理想的な関係の実現方法

キャリアとマネー



女性がキャリアとお金の理想的な関係を築くためには、ロールモデルを見つけ、そのモデルを目指すことが有効な方法の一つだと言えるでしょう。自分の目標とする女性を見つけ、そのキャリアパスや考え方を参考にしながら、自身のキャリアプランを練ることが大切です。

キャリアアップを目指す中では、計画的な投資と、ライフイベントに備えた貯蓄のバランスを取ることが重要です。無理のない範囲で、長期的な視点を持って取り組んでいきましょう。

長期的な視点を持ち、計画的に行動していくことで、充実したキャリアと安定した経済基盤の両立を目指すことができるはずです。ロールモデルの存在を励みに、自分らしいキャリアとお金の関係を築いていきましょう。そして、自身もロールモデルとなって、次世代の女性たちのキャリア形成を支援していくことが、これからの時代に求められているのではないでしょうか。

ソナミラではコンシェルジュがお金に関するご相談を無料で承っています。キャリアプランを考えるうえで欠かせないのがお金についての計画です。キャリアプランを立てる際には、マネープランについて、一度ソナミラのコンシェルジュに相談してみてください。

ソナミラについて | 保険・NISAの相談はソナミラへ

  • 監修者
    門脇 麗佳さん

    国家資格キャリアコンサルタント、コーチ 企業研修やキャリアコンサルティングを専門とし、人事制度構築や組織開発の経験を活かして、組織や個人のパフォーマンス最大化をサポート。中小企業経営者、大手企業の若手層からミドルシニア層まで、幅広いクライアントに対応している。 モットーは「活き活きと“はたらく”をデザインする」こと。

  • ソナミラ編集部さん

    「健康で豊かなミライにソナえる」をコンセプトに、マネー・ライフデザインをテーマとしたコンテンツを発信しています。 あなたの可能性を広げるため、読んでためになったと思える記事の制作を心掛けています。

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ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者  関東財務局長(金仲)第 1010号