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【初心者向け】投資信託はいくらから始める?最低金額や適正金額の決め方

目次

投資信託は、複数の投資家から集めた資金をもとに、運用のプロが株や債券などに投資して、収益を投資家に還元する金融商品です。投資のプロが運用を行うため、投資初心者でも比較的手軽に投資を始められるという魅力があります。

初めてだからこそ、無理のない金額でスタートしたいと考えるのは当然ですが、実際にどのくらいの金額を準備すれば良いのでしょうか。

本記事では、投資信託を始めるために必要な最低資金額や、投資額の目安などを解説します。自分に合った投資額を決めるためのコツも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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【初心者向け】投資信託は最低いくらから始められる?投資信託の案内資料と電卓


利用する金融機関や商品によって異なりますが、投資信託の最低購入金額は数百円から1万円程度であることが一般的です。とくに、大手のネット証券会社では、100円程度の少額から投資を始められるケースも増えています。

最低でも数十万円以上の資金が必要になることも多い株式や不動産投資と比べて、投資信託はまとまった資金がなくても少額で気軽に始められる点が魅力です。

なお、金融機関によっては、スポット購入(自身の任意のタイミングで購入する方法)か積立購入(毎月決まったタイミングであらかじめ決めておいた金額を購入する方法)かによって、最低購入金額が異なる場合があります。

投資信託の積立金額の目安は?

国内最大級の家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する株式会社400Fが2024年1月に実施した調査によると、新NISAのつみたて投資枠を利用している人の毎月の積立平均額は「60,689円」でした。一方、同社が2023年1月に実施したつみたてNISA(旧NISA)に関する調査では、毎月の平均積立額は「23,416円」となっています。

この違いは、つみたてNISAが年間40万円(月額換算で約3.3万円)まで非課税で投資できたのに対し、新NISAのつみたて投資枠では年間120万円(月額換算で約10万円)まで非課税枠が拡大されたことが影響していると考えられます。

【出典】
『オカネコ 新NISAの利用意向調査』『家計診断・相談サービス「オカネコ」調べ』
『株式会社400F「オカネコ」調べ』

投資信託で少額投資を行うメリットとデメリットカラフルな積み木を積み上げる女性


少額投資だと利益がさほど出ず意味がないと思う人もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。大きなリターンは期待できないかもしれませんが、リスクを抑えて投資したい場合には適した方法です。

投資信託で少額投資を行うメリット

投資信託で少額投資を行うメリットの一つは、損失額を抑えやすい点です。投資信託には元本保証がないため、相場の動きによって損失を出すリスクはありますが、投資額以上の損失が発生することはありません。特に少額投資の場合、たとえ運用が不調でも、損失は少なくなりやすいため、資産全体へのダメージは軽減できます。

もう一つのメリットは、分散投資がしやすいことです。分散投資とは、複数の異なる銘柄や商品に投資する方法で、一つの銘柄が値下がりしてもほかの銘柄の値上がりでカバーし、リスクを軽減できる点が特徴です。

投資信託はもともと複数の銘柄や資産で運用されているため、1本購入するだけである程度の分散投資効果が得られます。しかし、複数の種類の異なる投資信託に投資すれば、より大きな分散効果が期待できます。少額投資なら大きな元手を用意できなくても、複数の銘柄を購入することが可能です。

投資信託で少額投資を行うデメリット

損失額を抑えられる代わりに、まとまった利益を得るまでに時間がかかる可能性が高い点は、少額投資のデメリットと言えるでしょう。とくに、信託報酬(投資信託の運用や管理にかかる費用)が高い銘柄を選んでしまうと、運用成果から差し引かれる費用が大きくなり、利益がふえにくくなることがあります。

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自分に合った投資金額を決めるポイントPCで作業をする女性


投資信託への投資金額は、ライフプランや家計の状況を考慮しながら決めましょう。無理のない範囲で、着実に投資を続けていくことが、安定的なリターンを得るための第一歩です。

投資の目的から考える

投資信託への投資金額は、まず投資の目的や目標から逆算して考えることが大切です。

たとえば、毎月コツコツと積立投資をする場合、「何のために」「いつまでにいくら必要なのか」によって、適切な投資金額は異なります。利回り5%の投資信託に投資して、30年後に老後資金として2,000万円を貯めたいなら、毎月の積立額は約2.4万円が目安です。

一方で、10年後に500万円の教育資金を貯めるためには、同じ利回りの商品に投資するとしても、毎月の積立額として約3.2万円が必要となります。(※当試算において税金は考慮しておりません。)

このように、目標額と期間に応じて毎月の積立額を設定することで、計画的に資産をふやすことが可能です。最終的なゴールを明確にすることで、投資を継続しやすくなるというメリットもあります。

自分の収入や資産で決める

無理なく投資を続けるためには、家計や資産の状況を踏まえて投資金額を決めることも重要です。たとえ多くの利益を得たいと思っても、生活費にまで手をつけてしまうと、損失が発生した場合に日々の生活に支障が出る可能性があります。

そのため、当面使う予定のない余剰資金を投資に回すことが基本です。余剰資金は、手元の資産から毎月必要な生活費、入院や災害に備える費用、住宅購入費や教育費など、近い将来に必要となる資金を差し引くことで計算できます。

長期的な投資を想定する

長期的な視点で投資することを前提に、投資金額を決めることも大切です。

投資信託の価格は常に細かく変動しているため、安値と高値を見極めて、短期的な利益を狙うのは決して簡単なことではありません。そもそも投資信託の取引は、基準価額がわからない状態で注文する仕組みになっています。

そのため、一度に大金を投資し、短期的に大きな利益を狙うよりも、長期投資を前提として少額をコツコツと積み立てたほうがよりよい投資成果を得られる可能性があります。

なぜなら購入タイミングを分散させることで「安いときは多く買い、高いときは少なく」金融商品を購入することができ、価格変動によるリスクを軽減できるからです。

なるべく運用期間を長く確保し、そのうえで毎月の投資金額を決めることで、安定したリターンを狙いやすくなるでしょう。

投資信託の利益には税金が発生する

投資信託の売買で得た利益や保有中に得られる分配金には、20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。税金を差し引いたあとにどれくらいの利益が残るかを考慮し、初期の投資金額や投資期間を設定しましょう。

税金面を気にせず運用したい場合は、NISAを利用するのもおすすめです。NISAは投資で得た利益が非課税になる制度です。NISA口座で投資信託を購入すれば、手元に残る利益は多くなります。

NISAにはつみたて投資枠と成長投資枠の2つの非課税枠があり、どちらでも投資信託の購入が可能です。ただし、つみたて投資枠では、金融庁が定める一定の要件を満たした銘柄のみが投資対象となります。信託報酬が低い銘柄や人気の銘柄も多く含まれているため、初心者はつみたて投資枠の活用から始めると良いでしょう。

初心者は無理なく続けられる金額で投資信託を始めてみよう

投資信託は100円程度の少額から投資できるので、失敗するリスクを抑えながら投資にチャレンジしたい初心者に適している商品です。まずは投資の目的や収入などを踏まえ、無理のない金額でスタートしてみましょう。

自分に適した投資金額がわからない場合は、お金のプロに相談してみるのも一つの手です。ソナミラでは、経験豊富なコンシェルジュから資産形成に関するアドバイスを受けることができます。店舗での相談だけでなく、オンライン相談にも対応しているため、まずは無料相談の予約をしてみてはいかがでしょうか。

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  • 著者
    荒木 和音さん

    保険代理店にて、個人を対象とした家計相談やライフプランニング、企業向けのリスクコンサルティングを経験。現在は金融分野専門ライターとして活動中。大手金融機関や大手金融メディアでの豊富な執筆実績をもつ。

  • ソナミラ編集部さん

    「健康で豊かなミライにソナえる」をコンセプトに、マネー・ライフデザインをテーマとしたコンテンツを発信しています。 あなたの可能性を広げるため、読んでためになったと思える記事の制作を心掛けています。

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ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者  関東財務局長(金仲)第 1010号