新NISAの「つみたて投資枠」銘柄の選び方を徹底解説!これから始める人は必見
2024年1月からNISA(少額投資非課税制度)が新しくなりました。
新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用できます。それぞれの投資対象は異なりますが、どちらか一方からでも始められます。
そこでこれから積立投資を始める人も多いのではないでしょうか。そんな時にぶつかる壁が、「どの銘柄を選べばいいのか?」ということです。
2023年12月現在、「つみたて投資枠」で購入できる投資信託は約270本、「成長投資枠」で購入できる投資信託は約2000本あります。
金融機関によっても取扱銘柄数は異なりますが、200本を超える「つみたて投資枠」の投資信託から積立投資を始める場合であっても、どんな銘柄を選んだらいいのか悩んでしまいますよね。
そこで今回は、新NISAの「つみたて投資枠」で購入できる銘柄の特徴と、リスク許容度の確認方法について解説します。
つみたて投資枠で購入できる投資信託の特徴
金融機関で購入できる投資信託すべてが、つみたて投資枠の対象になるかというと、実はそうではありません。
金融庁は、旧制度の「つみたてNISA」と同様に、「つみたて投資枠」の対象となる投資信託にも条件を設けています。
それが次のような条件です。
「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」
例えば公募株式投資信託の場合、以下の要件をすべて満たすもの
- 販売手数料はゼロ(ノーロード)
- 信託報酬は一定水準以下(例:国内株のインデックス投信の場合0.5%以下)に限定
- 顧客一人ひとりに対して、その顧客が過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること
- 信託契約期間が無期限または20年以上であること
- 分配頻度が毎月でないこと
- ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと
となっています。
上記をより理解いただくために、公募投資信託や投資対象地域、運用手法について解説します。
公募投資信託は5種類に分類できる
公募投資信託とは、不特定多数の投資家に向けて募集を行う投資信託のことです。これに対して、少数の投資家に向けて募集を行う投資信託のことを私募投資信託といいます。
公募投資信託は、投資対象によって次の5つの分類に分けられます。
投資対象には、それぞれ一長一短あります。
様々な資産に投資するバランス型は、それぞれの資産の短所を補う形で運用されています。また、運用会社が定期的に資産配分を変え、自動的にリバランス(資産の再配分)を行ってくれる点は、リスク分散として安心できる点でもあります。
投資対象地域は3種類に分類できる
公募投資信託の投資対象地域は、国内、海外、内外(国内および海外)の3種類に分類できます。また、海外は主に先進国と新興国に分けることができます。
国内への投資は、基本的に為替リスクがありません。国内企業の海外展開や輸出入によって為替リスクが生じる程度です。
したがって、海外への投資と比べるとリスクが低くなりますが、その分利益も少ないことが多いです。
また、海外への投資において、先進国と新興国を経済面で比較すると、先進国の方が安定していることが多く、リスクも低めです。
運用手法は2種類に分類できる
運用手法は次の2種類に分類できます。
インデックス運用は、日経平均やTOPIX、海外の指数に連動しているため、値動きが読みやすい特徴があります。
一方でアクティブ運用は、指標を上回る運用成果を目指しているため、値動きが読みにくい反面、大きな利益を狙うこともできます。
株式型の特徴
それでは、前述の「投資対象5つの分類」から、株式型とバランス型の特徴を見ていきましょう。
株式型は株式を中心にして運用されています。
株式市場において、個別株を購入するには、最低売買単位が決められているため、数種類の株式を個人で購入するためには、比較的大きな資金が必要となります。
これに対し、株式型の投資信託は多くの投資家から集めた資金で様々な銘柄に投資をするので、株式型の投資信託を一口保有するだけでも、様々な銘柄に投資するのと同様の効果を得ることができます。
また、投資信託は少額投資に向いています。金融機関によっては最低100円から投資を始めることができます。
さらに、上場している株式はかなりの数があります。
多くの株式銘柄から、どの株を購入すればいいか、悩むことも多いでしょう。その点、株式型の投資信託であれば、ファンドマネージャーがプロの視点で投資商品の分析や組み合わせを考え、銘柄を選定し運用してくれます。
おさえておきたいインデックス指標
それではここで、おさえておきたいインデックス指標をご紹介します。
インデックスに連動する投資信託はたくさんあります。それぞれ、対象となる指標が異なるため、特徴をおさえておきましょう。
これらの株価指数に連動した動きを見せる投資信託をインデックス型ファンドと呼びます。
各種指数に連動しているため、アクティブ型ファンドと比較すると、値動きがわかりやすいのが特徴です。特別な知識がなくても投資をしやすいファンドだと言えるでしょう。
株式型の投資信託が向いている人
株式型の投資信託が向いているのは次のような人です。
- 利回り重視の人
- 株式投資をプロに任せたい人
- 株価指数に連動した投資をしたい人
株式型の投資信託は、利回りを重視したい人や、株式投資をプロに任せたい人に向いています。
投資信託は、個別株に投資するよりも比較的低リスク低リターンです。その中でも、株式型は比較的リターンのある投資信託といえます。
株式に投資をしてみたいけれども、個別株に投資をするには資金が足りない人や、どの銘柄を購入したいか分からない、という人には、株式型の投資信託がおすすめです。
バランス型の特徴
バランス型は、特定の投資対象や地域に絞るのではなく、国内外の株式や債券、REITなど、複数の資産へバランスよく投資する投資信託のことを言います。
バランス型の投資信託には、国内株式と国内債券の2種類の資産に分散したり、外国株式と外国債券を含め4種類の資産に分散したりと、様々な種類があります。
一般的に、分散している資産が多ければ多いほど、また、株式の組み入れ比率が少なければ少ないほど、リスクが低くなると言えます。
バランス型の考え方
バランス型の投資信託は、販売会社によって投資先が多種多様となっており、大きく分けると、資産配分固定型と資産配分変動型に分けられています。
投資信託で、分散投資を目的に資産配分した金融資産の組み合わせをポートフォリオと言います。
例えば、国内株式20%、先進国株式20%、新興国株式20%、国内債券20%、外国債券20%で組み合わせることを「ポートフォリオを組む」と表します。
バランス型投資信託でのポートフォリオは、ファンドごとにポートフォリオや運用時の信託報酬(手数料)が大きく異なってきます。
そのため、目論見書でポートフォリオや運用方針を確認して選びましょう。
バランス型が向いている人
バランス型の投資信託が向いているのは次のような人です。
- 初心者の人
- できるだけ分散投資をしたい人
- 自分でポートフォリオを組むのが苦手な人
株式型と比べると、値動きの異なる複数の資産に投資することから、比較的リスクが低い投資信託だといえます。投資初心者の人は、バランス型から始めてみるのも良いでしょう。
バランス型の投資信託は、数多くあります。
信託報酬や組入比率等を確認し、自分に合った投資信託を選択しましょう。
自分のリスク許容度を考えよう
投資を行う上では、自分のリスク許容度を理解しておくことが大切です。リスク許容度を理解していれば、自分に合った商品を見つけやすくなります。
リスク許容度とは?
リスク許容度とは、投資を行う際、どの程度の価格変動までを受け入れることができるのかという度合いのことを言います。
特に、保有している運用商品がマイナスになった場合、どの程度の損失額まで許容できるかを確認することが必要です。
リスク許容度は、投資金額や目的、年齢、経験、知識、金融資産など、それぞれの状況によっても変わってきます。
そのため、投資をする際に、その時点での自分の状況を確認した上で、リスク許容度を知る必要があります。
リスク許容度に関連する7つの指標
リスク許容度には次の7つの指標が関係します。
- 年齢
- 投資経験
- 家族構成
- 年収
- 貯蓄額
- 個人の性格
- 投資目的
詳細は、次の表でみていきましょう。
リスク許容度を確認する方法
リスク許容度は、一般社団法人全国銀行協会のHPにある「あなたのリスク許容度診断テスト」で確認が可能です。
10個の質問に答えるだけで結果がわかるため、自分のリスク許容度がよくわからない人は利用してみるといいでしょう。
プロに相談してリスク許容度を見極めよう!
つみたて投資枠で購入できる投資信託は、どれも長期運用に向いており、比較的手数料が安いものが多く、リスクが高い銘柄は最初から対象外になっています。
大切なことは、自分のリスク許容度がどれくらいかを考えて、それに合った投資信託を選ぶことです。
さらに、自分では気づかない自分の性格もあるため、銘柄を選ぶ際は、ぜひ金融のプロに相談することがおすすめです。
ソナミラでは、IFA登録をしたアドバイザーが無料で相談を承ります。どの銘柄にすればいいか悩んだ時は、一度ソナミラのアドバイザーに相談してみてください。
▼参考
一般社団法人 全国銀行協会「あなたのリスク許容度診断テスト」
全国銀行協会「リスク許容度診断テスト」
ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第 1010号