結婚資金の相場|いくら貯めるのが理想?
大きなライフイベントのひとつ、結婚。実際に結婚をするにはどれくらいの資金を貯めておくのが良いのでしょうか? 結婚資金の相場とポイントを解説していきます。
結婚資金の「相場」 結婚に必要なイベント・お金は?
2021年調査の結婚関連の費用の平均は約356万8,000円です。
これには、
- 結納式/両家顔合わせ
- 婚約指輪/結婚指輪の購入
- 結婚式
- 新婚旅行
の費用が含まれています。一言で結婚といっても、こんなに多くの関連イベントがあります。それぞれのイベントと費用の相場をみていきましょう。
結納式/両家顔合わせ
結納式は、男性の家族から女性の家族に対してお金を支払う結納を行う場合に一般的に行われるイベントのことで、結納式の相場は平均18万4,000円です。
対して、結納を行わない顔合わせ食事会なら平均で6万4,000円。結納を行うか否かで費用が大きく変わってきます。
さらに結納を行う場合には、結納式の費用とは別に結納金が必要になります。これは通常男性側の両親が用意するものですが、100万円が相場といわれ、また地域により大きく異なります。
婚約指輪/結婚指輪の購入
婚約指輪の購入金額の平均は38万6,000円で、結婚指輪は2人分で27万円が平均額でした。
結婚式
結婚イベントの中でも最も費用がかかるのは、やはり結婚式です。
挙式と披露宴にかかる金額の平均は292万3,000円です。ただし、2020年に行われた調査では平均362万3,000円だったので、2021年の平均額は新型コロナの影響を受けて大きく減少したと思われます。
新婚旅行
新婚旅行での平均費用は29万9,000円。これは夫婦2人分の金額です。
こちらも結婚式費用と同じく、2020年の調査では平均65万1,000円であり、コロナ禍で海外旅行が難しくなったことが大きく影響していると考えられます。
結婚資金の費用の抑え方
結婚に関連するイベントと費用の相場を見てきましたが、できれば費用は少ないほうが助かりますね。結婚費用の抑え方のポイントを解説していきます。
絶対に必要なイベントは1つもない
大前提にはなりますが、ここまで説明してきた結婚関連イベントに関して、実は絶対に必要なものは1つもありません。
味気ない言い方にはなってしまいますが、役所に入籍届けを提出すれば法律上の結婚は成立するので、上記のイベントを1つも行わなかったとしても問題はないのです。
ただし、これから夫婦としてともに過ごすうえでは、新郎側と新婦側それぞれの親族、そして友人たちと、家族ぐるみでの付き合いが必要になることもあるでしょう。周りの人々への報告・感謝、お互いへの誓いは欠かせません。結婚によるさまざまな変化を受け入れ、ともに歩んでいくためには、これらのイベントを通じて親族や友人と関係を深めることは、将来的に大きな助けにもなり得ます。
お2人でやりたいことをよく話し合い、自分たちには必要だと思われるイベントを、納得のいく形で行えるように準備していきましょう。
結婚関連イベントの費用の抑え方のポイント
すべてのイベントを行う必要はありませんが、近年の傾向を踏まえて、費用を抑えやすいイベントやポイントを紹介します。
結納
結納は、両家顔合わせなどに置き換えることによって、大きく費用が抑えられることは説明しました。都市部を中心に結納を行うカップルは年々少なくなっています。
さらに、近年はコロナの影響によって両家顔合わせも控える傾向にありました。
ただし、地域によって結納への意識は大きく異なり、九州などでは結婚式よりも結納式を重んじる地域もあるほどです。
それぞれの家族の意向に依るところが大きいので、必ず家族と相談をして決めましょう。
婚約指輪
婚約指輪は一般的には結婚の申し込みをする際に、男性から女性に婚約の証として贈られてきました。そのため、婚約指輪を身につける期間は婚約から結婚までの期間が基本で、結婚後はパーティーなどのイベントごとのときにのみ身につけるのが一般的です。
近年では、婚約指輪は購入せずにその分節約したり、婚約指輪を購入するにしても、本人の好みを優先して一緒に選んだりすることが多く、一昔前のように「婚約指輪を事前に準備してプロポーズ」は当たり前ではなくなりつつあります。
挙式、披露宴・ウエディングパーティー
新型コロナの影響もあり、結婚式自体はかなりの縮小傾向にあります。
また、一言で結婚式と言っても、さまざまなスタイルが存在し、形式によってはかなり費用が抑えられます。
少し前までは挙式と披露宴が一般的なスタイルでしたが、最近では2次会と披露宴を合わせたような1.5次会形式と言われるパーティースタイルも人気です。
コロナ禍では、オンラインでの結婚式なども誕生しました。結婚関連イベントのなかでも大きな変化があったのが結婚式と言えるでしょう。自分たちにぴったりなスタイルをぜひ模索してみてください。
さまざまなスタイルがある「結婚」
ライフスタイルや好みによって、まったく異なってくる結婚イベント。パートナーとよく話し合って検討しましょう。
また、2人だけでなく、家族や親族の意見も聞いておくと、考え方の相違によるトラブルが生じにくくなります。
お互いとその家族も尊重しながら、結婚準備を進められるのが理想ですね。
実際の自己負担額の相場は?
実際の自己負担額の相場は?
ここまでは結婚にかかる費用を見てきましたが、結婚ではもらえるお金もたくさんあります。
結婚関連でもらえるお金
結納金
結納金は男性側から女性側に支払われるお金で、元々は女性側の家族が受け取り、その半分の金銭や物品を男性もしくは男性側の家族にお返しするのが一般的でした。近年では夫婦へのお祝い金として考える親も多いので、家族と認識を合わせておきましょう。
ご祝儀
親や親族からのご祝儀は結婚式を開かなかったとしてももらえることが多いお金です。とくに遠方に住んでいて、結婚式などに出席が難しい場合に「お金だけでも」ともらえる場合も少なくありません。
また、結婚式を開いた場合にもらえるご祝儀は、一般の参列者からは平均3万円、親族からは平均7万円ほどです。招待客数にもよりますが、2021年の結婚式でもらったご祝儀総額の平均は176万8,000円でした。
両親からの支援金
75%のカップルが両親から結婚に関する支援金をもらっていて、その平均額は192万5,000円でした。
実際の負担額をしっかり検討
結婚関連でもらえるお金を説明しましたが、もらえるお金に関してもかかる費用と同様、結婚式のスタイルや家族の意向によって全く異なってきます。
親からの支援金などは両家のバランスに配慮する必要もありますし、そもそもの親の考え方など、もらえる金額については環境によって乖離も大きいので、家族・パートナーとしっかり話し合いましょう。
自分たちが行いたい結婚スタイルでかかる費用、そしてもらえる費用を確認した上で、本当に自分たちの負担になる金額をしっかり計算することが大切です。
また、結婚式関連の費用はご祝儀で大部分を賄えることも多いですが、結婚式費用は事前に入金が必要な場合も多いので、一時的に数百万円の自己負担が生じることも珍しくありません。式場によっては前払いはなしで、後払いができるところなどもあるので、自分たちの資金と相談してしっかり確認しましょう。
結婚資金の検討と準備
ここまで記してきたように、結婚のプロセスでは「これをやらなければならない」などの義務はありません。詳しくは以下で解説しますが、必要なイベントの取捨選択、日々の生活での節約などで、適切な結婚費用を見つけ出したりお金を貯めたりしましょう。
抑えようと思ったらいくらでも抑えられる結婚費用
多様性が重視される時代において、結婚に関連するイベントでも、さまざまな考え方が存在し、費用を抑える・やらない選択肢も当たり前になってきました。
資金が足りない場合は?
やりたいことを基準に考えた場合に資金が足りない場合は、ふたりで結婚資金を貯める必要があります。
具体的には、
- 基本的な固定費を削る
- 同棲をする
などをして、貯蓄を増やしましょう。
同じ目的のために2人で貯金をすることは必ず今後の結婚生活にとってプラスになるでしょう。
ある程度の我慢をしてまで結婚関連イベントをやる必要があるのか、などお互いの根本的な考え方なども見えてくるので、ぜひ経験しておきたい過程です。
「結婚」はゴールじゃない。順番は気にしすぎなくても大丈夫
結婚関連イベントは一般的に順番も決まったものであると思いこみがちですが、ここまで説明してきたように、絶対のルールは何も存在しません。
各イベント自体も行うかどうかも自由ですし、順番についても近年はとても柔軟です。
最近は、まず結婚をしてから、イベントの資金を貯める、という方法を採るカップルも多くなっています。とくに、コロナ禍において結婚関連のイベントが物理的に行えなかったことも相まって、先に入籍をするカップルが増えました。
結婚はそれ自体がゴールではなく、その後に続いていく結婚生活が大切です。順番もそこまで気にする必要はないので、自分達にとって大切なものを大事にしていきましょう。
お2人らしい結婚の形を見つけよう
多様な価値観が認められるようになった今の時代において、あらゆる物事にさまざまな形が認められています。結婚も例外ではなく、一般的なルールを気にするよりも、自分たちが納得いく形になるように準備を進めましょう。
▼参考情報
株式会社リクルート「ゼクシィ結婚トレンド調査2021」
ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第 1010号