女性が生命保険に加入する適切なタイミングは?重要性や注意点
女性にとって生命保険に加入するタイミングは、ライフステージやライフイベントに深くかかわってきます。就職や結婚、妊娠・出産、子どもの独立など、さまざまなライフイベントに応じて適切な保険を選ぶことが重要です。また、女性特有のリスクに対する備えも考慮する必要があります。
適切なタイミングで生命保険に加入し、見直しを図ることで、将来の不安を軽減し、安心した生活を送ることができるでしょう。
女性が生命保険に入る適切なタイミングは?
女性が生命保険に入るタイミングは、ライフステージに合わせて考えるとよいでしょう。たとえば、就職、結婚、妊娠・出産、そして子どもが独立するタイミングです。
それぞれのライフイベントに応じて適切なタイミングで加入や見直しをおこなうことで、その時々に必要な保障を確保できます。
就職したとき
生命保険に加入するタイミングのひとつとして、就職時が挙げられます。就職により親から経済的に自立すると、自ら収入が得られるようになります。そして、病気やケガで働けなくなるケースを考慮して、生活費や入院した時の入院費、治療費を準備しておくことが重要です。
その準備として、貯蓄の他に、一定期間を保障する定期型保険や働けなくなったときの就業不能保険などを検討してみてください。
結婚したとき
結婚すると同時に生命保険に加入するのもよいタイミングです。夫婦としての生活が始まり、家計を共にするとなると、必要保障額も独身のときから変化します。
この時期には、夫婦どちらかに万が一のことが起こった際に備える死亡保険や医療保険、がん保険、就業不能保険などの保障を検討する必要性が出てきます。
既に保険に加入している場合は、保障に過不足がないかを確認し、必要であれば保険商品の見直しを検討しましょう。
また、将来の老後生活費の準備のために、終身保険を活用するのもよいでしょう。終身保険は一定の保険期間を過ぎてから解約すると、解約返戻金が払込保険料を上回る商品もあります。万が一の際は遺族が死亡保険金を受け取れるため、貯蓄の機能と保険の機能が備わった商品です。
妊娠・出産したとき
ご自身のライフプランの中で妊娠や出産を考えている場合は、早い時期に生命保険の加入もしくは見直しをおすすめします。
保険会社によって妊婦に保障される内容は大きく違います。とくに、妊娠してから生命保険に加入する場合には、帝王切開や切迫早産などに対して保障されるかをしっかり確認するとよいでしょう。
新しい家族が増えるときは、生活費が、教育費がかかるため必要保障額の変更が必要になります。また、万が一のときに子どもが経済的に困窮することがないよう、公的保障を前提とした必要保障額を確認してみてください。そして、学資保険や終身保険を活用し、子どもの教育資金の準備をしていくことも検討しましょう。
子どもが独立したとき
子どもが就職などで独立したタイミングで生命保険を見直すことも大切です。子どもが独立するまでは、収入保障保険などの万が一の保障が重要でしたが、子どもが独立するとその必要性が低くなります。
子どもが独立した後は、年齢を重ねるにつれて病気になるリスクが高まるため、病気になったときの医療保険、老後に要介護状態になったときの介護保険、将来の生活資金を確保するための個人年金保険などの必要性が高くなります。
このように、適切なタイミングで加入や見直しをおこなうことで、一生を通じて経済的な不安のない、快適な人生を送ることができます。
女性特有のリスクに備える保険の重要性
女性特有のリスクに備えられる保険は「女性保険」と呼ばれ、女性特有の病気を手厚く保障する特徴があります。出産や女性特有の病気、老後の健康リスクに対して適切な保障を受けるためには、女性保険の重要性を理解し、適切なタイミングで加入することが大切です。
出産時のリスクに備える
保険商品によって保障内容や保障範囲は異なりますが、妊娠や出産時のリスクに備える保険商品や特約が多く販売されています。たとえば子宮外妊娠、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、切迫早産などの病気や帝王切開になったとき、女性保険から手術給付金や通院給付金、入院給付金などが受け取れます。
妊娠中は加入できない、もしくは妊娠・出産に関する病気は不担保(保障しない)という商品や特約もあるため、出産時のリスクに備えたい場合は早めに加入しておくことで、安心して妊娠や出産に備えることができます。
乳房や子宮・卵巣の病気に備える
乳房や子宮、卵巣に関する病気など、女性特有の病気に対する備えも重要です。女性特有の病気にかかった場合、通常の保障内容に加えて入院給付金や一時金、手術をすれば手術給付金などが受け取れる商品もあります。今加入している保険に、「女性疾病特約」を上乗せすることで、より手厚い保障を受けることができます。
女性疾病特約の一例として、以下のような病気が保障されます。
・子宮や乳房のがん
・子宮や乳房の病気
・妊娠時や出産時の病気
また、商品によっては女性特有の病気に加え、女性がかかりやすい以下のような病気も保障される女性疾病特約があります。
・子宮や乳房以外のがん
・甲状腺の障害
・貧血
・リウマチ
・骨粗しょう症
老後のリスクに備える
日本婦人科学会によると個人差は大きいものの、日本人の平均閉経年齢は約50歳で、おおむねその前後5年である45歳~55歳間が更年期とされます。
更年期に入り、閉経を迎えると、女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌量が急激に減少します。
エストロゲンは、破骨細胞という骨を溶かす細胞の働きを抑える作用があります。閉経によりエストロゲンの分泌が減少すると破骨細胞が活性化し、骨密度が低下しやすくなります。
また、エストロゲンの減少によって現れる症状は骨粗しょう症だけではありません。物忘れが多くなる、血管の老化による動脈硬化などの症状も引き起こす場合があります。
男性女性ともに、60代以降は病気になる確率が高くなります。健康状態に問題がないうちに、がんや骨粗しょう症も保障される女性疾病特約に加入しておくことで、老後に入院や手術をした場合の医療費に備えることができます。
【出典】
日本婦人科学会「更年期障害」
https://www.jsog.or.jp/citizen/5717/
旭化成ファーマ株式会社 骨検「骨のコラム」
https://honeken.jp/column/vol3-01.html
厚生労働省 令和2年(2020)患者調査の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/20/index.html
女性が生命保険に加入するときの注意点
女性が加入する保険は、女性特有のリスクやライフステージに合わせたものになるよう注意を払う必要があります。医療保険へ早めに加入しておく、妊娠中は加入制限がある、そして適切な保険選びのためにFPなどの専門家へ相談するなど、安心して生活を送るためのポイントを押さえておきましょう。
医療保険には早めに加入しておく
女性が医療保険に加入することは重要です。とくに、妊娠・出産を希望している場合や将来的な女性特有のリスクに備えたい場合は、できるだけ早めに医療保険に加入することをおすすめします。
また、医療保険の保障内容は医療技術と共に進化しているため、加入した後には定期的な保障の見直しが欠かせません。
さらに、国立がん研究センターの調査によると、20代であっても、乳がんや子宮がんといった特定の病気の罹患率は高くなっています。若いからまだ大丈夫と思わずに、女性疾病を保障する医療保険への加入を検討してみましょう。
妊娠中は加入できないこともある
妊娠中は、保険会社や商品によって生命保険への加入に制約がある場合があります。
妊婦検診で異常がなく、帝王切開などの異常分娩の見込みがなければ加入できる保険商品もあります。しかし、妊娠中に加入はできても妊娠・出産にかかる病気に対して保障しない商品もあります。
また、自然分娩で問題なく出産した場合は基本的に医療行為と見なされません。公的医療保険からの給付はなく、全額自己負担となります。そして多くの場合、民間の医療保険の給付金も自然分娩は給付対象外となります。ただし、帝王切開により分娩した場合は医療行為となり、公的医療保険、民間の医療保険共に給付金の支払い対象となります。
保険選びに迷ったら相談する
保険には多くの種類があります。同じような保障に見えますが、細かい保障内容が違うため、自分に適した保険を選ぶのは難しいと感じる方も多いでしょう。そんなときはFP(ファイナンシャルプランナー)などの専門家に相談することをおすすめします。
保険は、病気やケガ、死亡などにより収入が途絶えた、減少した場合など、予想していなかった状況に備えるための金銭的な保障の手段です。専門家の的確なアドバイスを受けることで、必要なときに必要な保障を受けることができます。
【出典】がん情報サービス「小児・AYA世代のがん罹患」
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/child_aya.html
女性が生命保険に入るタイミングは「なるべく早く」
女性が生命保険に加入するタイミングは、健康状態のよいときに、なるべく早めに加入することをおすすめします。
また、ライフステージ別に必要な保障が変わります。就職時には、自分自身の収入を守るための保障が必要です。結婚後は配偶者との生活費を考慮し、保障内容を見直すことが求められます。妊娠・出産の際には、自分と子どもを守るための医療保障に入ることが適切です。そして、子どもが独立した後は、自分自身の老後に備えた保障を確保していきましょう。
また、女性特有のリスクに備えるための保険も忘れてはいけません。出産時や女性特有の病気に対する保障に加え、老後の健康リスクに備えることができる女性保険は、なるべく早めのタイミングで加入することが重要です。早期に保険に入ることで、妊娠中の加入制限や保障の不担保などを避けることができます。
生命保険を選ぶ際には専門家に相談し、自分のライフステージやライフスタイルに合った保険を選ぶことが大切です。適切なタイミングで生命保険に加入し、定期的に見直しをおこなうことで、将来の不安を軽減し、安心して生活を送るための経済的な基盤を確保しましょう。
保険商品の仕組みは大変複雑です。何かあったときに自分や家族がしっかり保障されなければ加入する意味が薄れてしまいます。そういった事態に陥らないよう、ソナミラでは保障の選び方や商品特徴などについて、専門家が無料相談をおこなっています。
相談はオンラインまたは面談をお選びいただけます。お気軽にご相談ください。
ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第 1010号